光化学系1反応中心色素蛋白複合体の分子構築と光受容機能の解析
Project/Area Number |
63621503
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
檜山 哲夫 埼玉大学, 理学部, 教授 (20125892)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 光合成 / 光化学系1 / 膜蛋白複合体 / P700 / 鉄イオウクラスタ / 光化学反応中心 |
Research Abstract |
光化学系1反応中心標品として蛋白サブユニット2種類のみから成る標品を安定に且つ大量にホウレンソウ葉緑体より調整する方法を確立した。この反応中心複合体は、アミノ酸分析により、反応中心色素P700一分子あたり、各一つずつの分子量82000及び80000の2種のポリペプチドから構成されていることが分った。また比色分析により鉄及び不安定イオウ原子はそれぞれほぼP700あたり4原子存在していることも分った。また溶媒抽出、高速液体クロマトグラフィーにより、ビタミンK_1がP700あたり1分子含まれていた。クロロフィルはほとんどクロロフィルaとして存在し(ただしクロロフィルa'については未測定)、P700の約50倍量含まれる。光化学活性については、内光分光法で解析した。P700の暗所での再還元特性は、いろいろな人工電子供与体についてしらべたところ、従来からの標品(9KDaをはじめとする20KDa以下の小サブユニットを含む)とほとんど同じ性質をもつことが分った。一方445nm附近で観察される鉄イオウ中心由来と考えられる吸収変化については、今回の標品では、はるかに短い半減期で(数ミリ秒)再酸化されることが分った。人工電子受容体であるベンジルビオローゲンによってこの再酸化はさらに促進されることが分った。差スペクトルは、従来の標品で見られたもの(P430)とほとんど同じであった。別にシステイン定量を行ったところ、従来の標品では、約20、今回の標品では9分子であった。多めに出た理由は現在検討中であるが、サブユニットのアミノ酸組成から考えて、9KDa、82KDa、80KDaのサブユニットがそれぞれ各一つずつで反応中心コアを形成していることを示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)