Project/Area Number |
63623503
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中村 泰尚 金沢大学, 医学部, 教授 (70025625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北尾 康子 金沢大学, 医学部, 助手 (00019613)
森泉 哲次 金沢大学, 医学部, 講師 (70157874)
工藤 基 金沢大学, 医学部, 助教授 (80108141)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 線条体 / 黒質網様部 / 脚橋被蓋核 / 延髄網様体 / 脊髄 / HRP / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
基底核-視床-大脳皮質回路以外の系、すなわち基底核から脳幹網様体を経て脊髄にいたる投射をシナプスのレベルで精査した。このためネコを用いて以下のように投射系路を三つのブロックに分けて実験した。 1.線条体-黒質網様部-脚橋被蓋核投射。脚橋被蓋核にHRPを注入し、同時に同側の尾状核頭にカイニン酸を注入して尾状核ニューロンの変性を図った。4日後にネコを灌流固定し、中脳を試料として採取し、TMBによるHRP反応を施した。Co-DABによる安定化の後HRPで逆行性に標識された黒質網様部ニューロンを中心にトリミングし、電顕用に後固定し、包埋した。電顕観察により、尾状核由来の変性軸索終末が、脚橋被蓋核に投射する黒質ニューロンに直接対称型シナプスする像を得た。これにより線条体から中脳と橋の境界部にある脚橋被蓋核への投射を黒質網様部ニューロンが中継することが証明された。 2.黒質網様部-脚橋被蓋核-延髄大細胞性網様核投射。1の実験と同様に、延髄にHRPを注入して脚橋被蓋核ニューロンを逆行性に標識し、同時に黒質網様部にイボテン酸を注入して黒質ニューロンを変性させた。1と同様の処置の後、電顕観察すると、逆行性にHRPを取り込んだ脚橋被蓋核ニューロン上に、黒質由来の変性軸索終末が対称型のシナプスをする像を得た。すなわち脚橋被蓋核で単シナプス性に中継して、黒質から延髄に投射する系が証明された。 3.脚橋被蓋核-延髄網様体-脊髄投射。1、2の実験のように最初の核をカイニン酸で変性させ、最後の核にHRPを注入し、中間の核を電顕観察した。十分データがそろっていないが、延髄網様体で中継される脚橋被蓋核から脊髄への投射の存在が示唆できる結果を得た。 線条体-黒質網様部-脚橋被蓋核-延髄網様体-脊髄という投射系路の存在がほぼ証明できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)