Project/Area Number |
63624506
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小野 輝夫 新潟大学, 医学部, 教授 (00000927)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 昌司 新潟大学, 医学部, 講師 (60018702)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 脂肪酸結合蛋白 / 心筋 / 肝臓 / 胃 / 胃壁細胞 / 腎臓 / αzu-グロブリン |
Research Abstract |
(1)心筋型脂肪酸結合蛋白の構造について:心筋細胞障害の修復因子の一つとして、脂肪酸結合蛋白が機能していると考えられるが、その一次構造に関する報告は必ずしも一致しておらず、フエノタイプ蛋白にミクロヘテロゲニティーが存在するかどうかを検索した。ネズミ心筋より精製した脂肪酸結合蛋白の主要なものの一次構造は、cDNAから報告されたものと完全に一致し、アイソ蛋白としては存在していないことが示唆された。(2)心筋型脂肪酸結合蛋白の組織分布局在の特異性について:心筋細胞での心筋型脂肪酸結合蛋白の分布は、これまで報告されているようなミトコンドリアに向った濃度勾配を示さず、細胞質に均一に分布していた。一方、心筋型脂肪酸結合蛋白と一次構造の同じものが唯一主要な脂肪酸結合蛋白として腎及び胃に発現されており、その分布局在も特異的で腎では遠位尿細管、胃では能動的な塩酸分泌機能をもつことが知られる胃壁細胞にのみ陽性であった。これらの結果は心筋型脂肪酸結合蛋白が脂肪酸のエネルギー代謝と密接な関係にあることが強く示唆される。(3)脂肪酸結合蛋白フエミリーの解析:これまで2つの研究室から腎型脂肪酸結合蛋白として報告されてきたものは、脂肪酸結合蛋白のファミリーに属するものとは異り、ネズミで性差をもつ既知のαzuグロブリンと一次構造上完全に一致することを明らかにした。(4)脂肪酸結合蛋白と細胞増殖:最近ウシの乳腺より取り出された乳腺由来細胞生長阻害因子(MDG1)の存在が報告されているが、この蛋白の一次構造は95%以上ウシの心筋型脂肪酸結合蛋白と同一の構造を持つことが知られている。ネズミの心筋型脂肪酸結合蛋白にも細胞増殖を阻止する性質があるかどうかネズミ肝実質細胞、褐色脂肪細胞、ヒト胃壁細胞、神経芽腫細胞について検討したが、生長阻害効果は認められなかった。引続き心筋細胞、乳癌細胞について検討してゆく。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)