比較の手法によるイスラームの都市性の総合的研究ー宗教意識と都市性ー
Project/Area Number |
63625021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | International University of Japan |
Principal Investigator |
黒田 壽郎 国際大学, 大学院国際関係学研究科・国際大学中東研究所 (90051309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 成文 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (50027588)
竹下 政孝 東海大学, 文学部, 助教授 (30163398)
沢井 義次 天理大学付属おやさと研究所, 講師 (30178826)
鎌田 繁 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (70152840)
大塚 和夫 国立民族学博物館, 助手 (70142015)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
Fiscal Year 1988: ¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
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Keywords | イスラームの都市性 / 宗教意識と都市性 / 共同体論 / 社会構成原理 / 公共性・私性 / タウヒード論 / ウンマ論 / シャリーア |
Research Abstract |
イスラームの都市性、とりわけイスラーム的宗教意識と都市形成原理の相関関係を明らかにするためには、まずこれまで等閑視されてきたタウヒード論の内容を明らかにし、さらにタウヒード、ウンマ、シャリーアが構成する三極構造の本性と、それが帰結するイスラーム世界固有の社会形成原理を明らかにする必要がある。当研究班は以上の研究目標を達成するため、都合四回にわたる研究会を開いて討議を重ね、収集資料の検討、仮説の検証などの作業を行なった。 第1回研究会では班内で研究方針の確認を行うと共に、研究目標を達成するための方法および研究分担について協議した。社会形成原理を究明するためにはその社会固有の私性、公共性のあり方をまず明らかにする必要がある。この観点より第2回研究会ではM・ムーアの『プライヴァシー』をテクストとし様々な社会に固有のプライヴァシーを検討した上で、イスラーム世界固有のプライヴァシー像を浮き彫りにし、タウヒードの世界観および三極構造との相関関係について検討を加えた。第3回研究会では、中世ヨーロッパにおける私性、公共性の構造を明らかにした上で、イスラーム世界に固有の私性、公共性を解明するため両者の質的差違について検討した。第4回研究会では、哲学、社会学、社会経済史等の専門家に参加していただき、スピノザの政治論を媒介として、社会契約論抜きの共同体論成立の可能性について討議した 具体的研究成果としては、第3回研究会報告を出版した。第4回研究会の成果も発表予定である。また以上の研究を沿いタウヒード、ウンマ、シャリーア、都市形成論、共同体論など、理論的側面にかかわる基本文献を収集すると共に、具体的なイスラーム諸都市、共同体に関して、シリア(レバノン、パレスチナ等含む)、アレッポ関係の文献収集にも務めた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)