Project/Area Number |
63627502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
御園生 誠 東京大学, 工学部・合成化学, 教授 (20011059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 哲孝 東京大学, 工学部・合成化学, 助手 (50181904)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 触媒燃焼 / メタン酸化 / 反応シミュレーション / ペロブスカイト / 表面化学反応支配領域 / 物資移動支配領域 / 気相均一反応 |
Research Abstract |
触媒燃焼をマクロに検討するためにメタンの完全燃焼反応を、また触媒燃焼反応のミクロな初期過程を調べるためにメタンの部分酸化反応をモデル反応として行ない以下の知見を得た。 1.ペロブスカイト触媒を用いてメタン完全酸化を行ない、実験的に表面反応支配領域(A)、物資移動支配領域(B)、気相均一反応及び触媒反応の併発領域(C)を別々に観測することができた。気相均一反応及び触媒反応の併発領域では、反応管内の温度は外部に比べ約200℃高かった。表面化学反応支配領域、物資移動支配領域では反応管内の温度は外部温度とほぼ一致していた。 2.触媒が共存すると(A)、(B)、(C)いずれの領域においても反応が促進された。例えば、T_1(温度上昇時、転化率90%に達する温度)、T_2(温度下降時、転化率10%になる温度)は大幅に低下した。このような触媒共存下での活性増加は部分酸化においても観測された。また領域により異なる触媒特性(活性、表面積)がメタン燃焼に影響を及ぼすことが明らかとなった。 3.部分酸化において気相均一反応と触媒を用いた時のメタン部分酸化反応結果は類似しており、CA_4→CH_3→HCHO→CO→CO_2とCH_4→CH_3→C_2H_6→C_2H_4→CO_2の両反応式に従い進行することが明らかとなった。反応速度のメタン分圧依存性も両者の間で類似していた。これらの結果は、158の素反応を考慮したシミュレーションである程度再現できた。 4.部分酸化反応の解析は、触媒燃焼における気相と表面反応の複合系を理解する上で良いモデルとなり得ることが示唆された。 以上、メタンの完全酸化及び酸化反応における気相反応の影響は大きく、触媒燃焼反応機構解明上、触媒表面反応のみならず気相反応を考慮して反応を取扱うことが極めて重要であることが明らかとなった。
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