超新星・爆発のシミュレーションとニュートリノ放出の研究
Project/Area Number |
63629502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 勝彦 東京大学, 理学部, 助教授 (00111914)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 超新星 / ニュートリノ / 重力崩壊 / 中性子星,星の進化 |
Research Abstract |
重力崩壊型超新星の爆発機構を解明し、放出されるニュートリノのスペクトル・時間発展等を研究するため、数値シミュレーションの開発を進めている。超新星爆発のシミュレーションのためには、物質の運動方程式と共にニュートリノの輸送を解くことが不可欠であり、今年度はその第1段階として、ニュートリノ輸送のプログラムを開発した。超新星コア内部では、ニュートリノ相互作用のエネルギー依存性が非常に高く、ニュートリノのエネルギー別にその輸送を解かねばならない。そのためMultienergy Flux Limited Diffusion方式を用いてプログラムを作成した。 このプログラムを用いて、まず物質の運動を解く必要のない原始中性子星の冷却段階のシミュレーションを行った。超新星爆発の引金となるコアの重力崩壊の結果生まれた原始中性子星は、10秒くらいの時間でニュートリノを放出して冷却し、中性子星となるが、KAMIOKA等で検出されたニュートリノベーストのほとんどは、この時期に対応するものである。その結果次の結果が得られた。 1.初期における収縮に伴って、ニュートリノの温度は急速に高くなる。しかし数値シミュレーションの結果は観測の値より(1秒)よりやや早い時期におこる。 2.ニュートリノのスペクトルは、フェルミ分布に比べて高エネルギーが切り取られ、又低エネルギー側においては、高エネルギーニュートリノが下方散乱されたものをかぶっている。 3.全体的冷却の速さは、Burrows等によってなされた簡単なフェルミ分布近似したものと、だいたい一致するが、J.Wilson等のグループによる結果とは一致しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)