Project/Area Number |
63630506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
八木 駿郎 九州大学, 理学部, 助教授 (30002132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 彰 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (70136422)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
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Keywords | 準結晶 / quasi crystal / 安定性 / フォノン / 光散乱 / スペクトル / 熱励起振動モード |
Research Abstract |
(1)現在までの状況 当研究計画中の主要設備であるマルチチャンネル測光システムSMAは順調に入荷し、その性能も所定のものであることが当実験室における検査で判定された。当研究目標達成のための計画の前半においては室温における準結晶試料の光散乱スペクトルを観測することが重要な目標であった。そのため準結晶試料にはAl_<65>Cu_<20>Fe_<15>を試料作成条件が比較的容易であることから選び、散乱角約135°での実験を行った。分光器にはBurleigh社のDAS-1型自動積算型フアブリペロー干渉分校光計を高コントラスト・高分解能の得られる6重通過型配置で用い、光源にはおなじく既設設備である縦シングルモードのアルゴンイオンレーザーを514、5nmの波長で100mWの出力で用いた。その結果約90GHzの振動数をもつフォノンピークを検出した。このとき自由振動数範囲は約230GHzであった。このスペクトルの観測に成功したのはおそらく世界最初の準結晶のフォノンスペクトルの観測例であろう。 (2)今後の計画 室温での準結晶のスペクトルの観測に成功したので、今後は計画の後半へ移行する。次の目標はスペクトルの温度依存性の観測であり、そのためには温度可変型光散乱セルの使用が必要不可欠なものとなる。そのセルの設計は完了しているが、現在製作中である。このセルが完成すると準結晶の熱的な安定性とフォノンスペクトルの相関性が明らかになるであろう。また現在スペクトル解析用のプログラムは完成しており、セル以外の準備はすべて完了している。
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