核磁気共鳴法による酸化物高温超伝導体の超伝導発現機構の研究
Project/Area Number |
63631501
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
熊谷 健一 北海道大学, 理学部, 助教授 (70029560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 房義 北海道大学, 理学部, 助教授 (00107442)
中島 春雄 北海道大学, 理学部, 教授 (10000796)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 核磁気共鳴 / 酸化物高温超伝導 / 磁気秩序 / 核スピン緩和時間 |
Research Abstract |
酸化物超伝導体における超伝導発現機構は、電子スピンや電荷のゆらぎによる可能性もあり、全く新しい物理を包括していると考えられている。実際、磁気秩序相が超伝導相に隣接して存在し、これらの物質において磁気的性質を明らかにすることは重要なことである。本研究においては、主として核磁気共鳴法により、各原子サイトにおける電子状態の微視的知見を得、下記のことを明らかにした。 1.酸化物超伝導体の典型的な系としてのLa_<2-χ>M_χC_uO_4(M=Ba,Sr)において、^<139>La-NQR(核四重極共鳴)を観測した。超伝導相と反強磁性相との間に、核緩和異常をともなう新たな磁気秩序相を発見した。系にホールを注入することにより、Cuスピン間にホールを媒介とした強磁性的相互作用が生じ、フラストレートした反強磁性相が現われたことを示している。またこの転移温度で電気四重極相互作用も大きく変化することを明らかにした。 2.濃度χ>0.12以上の領域でCu-NQR信号を観測することに成功した。 (1) χ>0.3の正常状態では、核スピン緩和時間T_1はKorringaの関係が成り立ち、系が金属的であることが明らかになった。 (2) 0.12<χ<0.25の超伝導状態では、緩和時間T_1は急速に長くなり超伝導エネルギーギャップによりスピンのゆらぎが抑えられている。このT_1の温度依存性は、他の酸化物超伝導体YBa_2Cu_3O_7やBz系のそれと全く類似しており、特徴的超伝導エネルギーギャップの存在を示している。 (3) Cu-NQRスペクトルは分裂しており、この系では、ホール濃度とともにCuモーメントは減少して、その小さな磁気モーメントは、超伝導状態で磁気オーダーしていると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)