Project/Area Number |
63631516
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水貝 俊治 大阪大学, 理学部, 助手 (50028263)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 高温超伝導 / 反強磁性 / 支換相互作用 / マグノン / フォノン |
Research Abstract |
酸化物高温超伝導体(La_<1-x>Srx)_2CuO_4,YBa_2Cu_3O_<7-y>,Bi_2Sr_2Ca_<1-x>Y_xCu_2O_<8+y>,Nd_2CuO_4の反強磁性、格子振動、電子状態をラマン散乱により測定した。これらの高温超伝導は2次元反強磁性絶縁体に正孔又は電子(Nd_2CuO_4のみ)をド-プすることによって実現される。この系を特徴付ける反強磁性相互作用の大きさJを2-マグノン散乱から求めた。Jの値はLa_2CuO_4の1200cm^<-1>からBi_2Sr_2Ca_<0.5>Y┣D20.5Cu┣D22┫D2O┣D28+y┫D2の1140cm┣D1-1┫D1、YBa┣D22┫D2Ca┣D23┫D2O┣D20.3┫D2の1010cm┣D2-1┫D2まで正孔超伝導体ではCu-Cu原子間が大きくなるに従って小さくなるが、電子超伝導体Nd┣D22┫D2CuO┣D24┫D2では原子間距離が大きいにもかかわらず1070cm┣D1-1┫D1と大きい。これはNd┣D22┫D2CuO┣D24┫D2ではCuO┣D25┫D2ピラミッド構造の頂点に酸素原子がないためであると考えられる。 格子振動のラマン散乱において、正孔濃度依存性から正孔の入る位置を決定した。Bi_2Sr_2Ca_<1-x>Y_xCu_2O_<8+y>においてCuO_2面の酸素原子が振動するモードのエネルギーが正孔濃度の減少によって大きく変化するがCuO_5ピラミッドの頂点の酸素原子が振動するモードはあまり変化しない。それに対してYBa_2Ca_3O_<7-y>では頂点の酸素原子が振動するモードは大きな変化を示すが、CuO_2面の振動はあまり変化しない。このことからBl_2Sr_2-Ca_<1-x>Y_xCu_2O_<8+y>ではCuO_2面の酸素原子位置に、YBa_2Ca_3O_<7-y>ではピラミッドの頂点に正孔が入ることが結論される。 絶縁体相で共鳴ラマン効果が2-マグノン散乱といくつかのフォノン散乱に観測される。(La_<1-x>Srx)_2CuO_4ではブリージング・モードの1-と2-フォノン散乱が(x_1x)偏光方向で共鳴増大を起こす。YBa_2Ca_3O_<7-y>では468cm^<-1>Algモードが(z,z)方向で、Bi_2Sr_2Ca_<1-x>Y_xCu_2O┣D28+yでは326cm┣D1-1┫D1モードが(x,x)で、Nd┣D22┫D2CuO┣D24┫D2では600cm┣D1-1┫D1付近のAlgモードが(x,x)で589cm┣D1-1┫D1モードが(x,y)で共鳴を起こす。これらの共鳴効果から超伝導体の構成要素であるCu┣D25┫D2とCuO┣D26┫D2クラスターの電子構造を求めた。
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Report
(1 results)
Research Products
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