Project/Area Number |
63632524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中村 義春 慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (90051763)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 電子スオーム研究 / モノシラン / 電子輸送係数 |
Research Abstract |
1.研究項目 1)モノシラン-クリプトン混合気体中の電子の移動速度と縦方向拡散係数、および、第1電離係数の測定と解析を終えた。 2)キセノン中の電子の移動速度と縦方向拡散係数の測定と解析を一部終了した。 2.成果 1)モノシラン-クリプトン混合気体中の電子の移動速度と縦方向拡散係数の測定結果は昨年我々が得たモノシラン分子の振動励起断面積とは矛盾しないことが確かめられた。 2)この混合気体中の第1電離係数はモノシラン-アルゴン混合気体中のそれとは異なり、明らかな圧力依存性はみられなかった。この結果から、間接的ではあるが、後者の混合気体中の第1電離係数にみられる圧力依存には準安定アルゴン原子と振動励起状態にあるモノシラン分子とのエネルギー移行反応による間接電離が重要な役割を果たしていることが裏付けられた。準安定励起エネルギーの低いクリプトンとの混合気体中では上のような反応はエネルギー的に不可能である。 3)圧力依存を示さないモノシラン-クリプトン混合気体の電離係数の解析は比較的容易であり、上述のモノシラン分子の振動励起断面積を利用することで、さらに高いエネルギー域の非弾性励起断面積(解離断面積)も決定できた。 4)予備的ではあるが、キセノン原子の運動量変換断面積(〜15eV)を新しく決定できた。 モノシラン分子についての所期の成果は以上で既に得られたので、予定していたモノシラン-キセノン混合気体の測定は中止し、代りに、次年度計画分のメタン-アルゴン混合気体の測定に一部着手している。
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