Project/Area Number |
63634006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
糟谷 忠雄 東北大学, 理学部, 教授 (30004245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 彰 新潟大学, 教養部, 教授 (40004329)
柳瀬 章 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (60004280)
興地 斐男 大阪大学, 工学部, 教授 (20029002)
近藤 淳 電子技術総合研究所, 研究室長
前川 禎通 名古屋大学, 工学部, 教授 (60005973)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | ウラン化合物 / f電子 / フェルミ面 / 価数揺動 / クーロンギャップ / バンド計算 / スピン軌道相互活用 / スピン揺ぎ |
Research Abstract |
本課題は3年継続の予定であり、本年度はその第1年度に当たるため今後の研究の方向を検討し、又準備的な研究を行うことに主眼が置かれた。昭和63年6月の全体研究会に於て、ウラン系(5f)の研究を進める立場から従来の稀土類(4f)の現状と問題点、3d遷移金属の磁性の現状について、各々糟谷、守谷により報告された。4f系に於ては近年実験的研究の進んでいる伝導電子のフェルミ面形状に対する4f電子の寄与についての批判的検討、CePd_3やYbB_<12>等のギャップの起源に対する問題提起等がなされた。3d系に於て成功を収めてきたスピンの揺ぎの理論の5f系への適用性の検討では、従来の理論の延長上で理解できると思われる部分もあり、これにはバンド計算等の結果を取り入れた定的研究の必要性があること、又、価数揺動系で近年発見されたモーメントの小さい磁気秩序は、3d系の単なる延長では理解できないことなどが指摘された。この他にもバンド計算にはスピン軌道相互活用を取り入れた組織的な計算が必要であり、そのためのシステムを作る必要性、光電スペクトルの研究に於てはf-fクーロン相互活用が中間的大きさであるに適用できる計算法の開発の必要性が指摘された。更に小さいモーメントの発生の起源としては、重い電子系に残された少ない自由度に関連させるアイデアが提起された。 平成元年1月の研究会に於て、準備的研究の現状が報告された。フェルミ面形状については、有限系の数値的解に基く方法の有望性が示され、今後の成果が期待されている。バンド計算については、スピン軌道相互活用を含めたシステムが略完成に近づきUBe_<13>やUB_<12>等に対するセルフコンシステントな計算も発表された。小さいモーメントの磁気秩序の発生については種々の立場より理論的定式化が進行中である。光電子効果については数値的リノーマリゼイションの方法が有力であることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)