ウランおよび超ウラン元素を含む化合物の電子状態の計算
Project/Area Number |
63634501
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅野 攝郎 東京大学, 教養学部, 助教授 (80013499)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1988: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ウラン化合物 / 5f電子 / スピン軌道相互作用 / 軌道磁性 / UFe_2 / NpFe_2 / PuFe_2 / CeB_6 |
Research Abstract |
ウランや超ウラン元素における5f電子系は当初バンドモデルが比較的良いと考えていたが、実際計算してみると、バンドモデルでもなく局在モデルでもないという最も難しい場合であるらしい。しかし本研究の目標は「バンドモデルに立ってアクチナイド系をどの程度理解できるか」を明らかにすることであるから、当初の研究計画に記したように、3d遷移金属の場合にならって、磁気モーメントの大きさを計算して実験と比較することにより、電子構造を理解する上で有用な手掛かりを得ることを試みた。5f電子系の場合、スピン軌道相互作用の大きさがスピン分極による交換エネルギーと同程度であるため、両者を同時に取入れて対角化する必要がある。これまで開発してきたLMTQ法のプログラムを一般化して、相対論的な効果とスピン分極の両方をとり入れるように拡張し、局所電子密度近似(LSD近似)の枠内でセルフコンシステントな計算を行った。強磁性化合物USの場合、スピン分極2μ__B、軌道部分が-2.4μ__BでU当り0.4μ__Bの磁気モーメントが期待されるが、実験値は1.2〜1.8μ__Bである。ラーベス相AcFe_2[Ac=U、Np、Pu]の場合、Ac=Uでは、スピン-1.1μ__B、軌道0.6μ__Bで-1.5μ__Bの計算値に対して実験値は0.1μ__B。Ac=Npではスピン-3μ__B、軌道2μ__Bで-1μ__Bの計算値に対して実験値は1μ__B。いずれも軌道角運動量の計算値が小さ過ぎる。これは、電子間相互作用によって5fバンドの巾が狭くなるため、スピン軌道相互作用によって誘起される角運動量が大きくなるためと考えられる。Ac=Puでは実験との不一致は更に大きく、局在モデルにかなり近くなっていると思われる。今後強磁性だけでなく反強磁性の場合についても計算を行い、電子相関が強くなって5f電子が局在電子の性格が強くなっくいく場合について、どのようなモデルを取るべきかを考えてゆくつもりである。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)