Project/Area Number |
63635505
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
高楠 彰 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (20075021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦野 修 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (40164850)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | アドレノドキシン / チトクロムP-450 / 副腎皮質 / ミトコンドリア / 免疫電子顕微鏡法 |
Research Abstract |
種々の免疫電子顕微鏡法を用いて、ウシ副腎皮質におけるアドレノドキシンの局在を検討したところ、 1、同一細胞内ミトコンドリア間のheterogeneityの問題……(1)preembedding法では同一細胞内ミトコンドリア間における酵素含有量は不均一であったが、クリオスタット切片表面のミトコンドリアは切片内部のミトコンドリアに比べてより多くの割合で標識された。これに対して(2)post-embedding法と、(3)凍結超薄切片を用いたnon-embedding法では、実質細胞の全てのミトコンドリアが同酵素を含み、同一細胞内ミトコンドリア間における酵素含有量は均一であった。 以上の結果より、pre-embedding法においてのみ認められる不均一性は、抗体のミトコンドリア内部およびクリオスタット切片内部への浸透の不均一性に起因することが示唆された。(備品2点は、イムノブロット法に用いた。) 2、副腎皮質各層間におけるミトコンドリア内酵素含有量の比較……post-embedding法で、ミトコンドリア単位断面積当りのアドレノドキシン含有量(標識された金粒子の数)を副腎皮質各層で比較したところ、束状層と網状層においては同程度であるが、球状層においては、束状層の2-3分の1であり、副腎皮質各層間でミトコンドリア内アドレノドキシン含有密度に差があることが分かった。 3、ミトコンドリア内顆粒における局在の問題……アドレノドキシンの局在は、実質細胞ミトコンドリアのマトリックス及び内膜に認められた以外に、球状層、束状層外層部の実質細胞ミトコンドリア内に頻繁に認められる丸く電子密度の高い顆粒内にも認められ、この顆粒においてステロイドの水酸化反応がおこっている可能性が示唆された。 今後は、1、2、3、についてP-450(SCC)及びP-450(11β)に関しても行うと共に、蛋白質のみならずmRNAの局在についても検討したい。
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