食品の必須脂肪酸バランスが高次の脳・神経機能に影響を及ぼす機構の解析
Project/Area Number |
63636507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
奥山 治美 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (90080176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 和代 名古屋市立大学, 薬学部, 研究員
斉藤 正喜 名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (60080206)
内藤 幸雄 名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (10076052)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 学習能 / α-リノレン酸 / 必須脂肪酸 / ドコサヘキサエン酸 / アイコサペンタエン酸 |
Research Abstract |
リノール酸含量の高いベニハナ油とα-リノレン酸含量の高いシソ油を含む飼料を与えると、後者を与えた群の明度識別学習能が高いことが証明できている。本年度は、この学習能の差がリノール酸、α-リノレン酸以外の未知の要素による可能性を探ることを目的とした。 α-リノレン酸系列のドコサヘキサエン酸の多い魚油(DHA油)およびα-リノレン酸のエチルエステルを主とする油(エステル油)をラットに与え、明度識別型学習能を比較した。その結果、DHA油食もエステル油食もシソ油食と同程度に高い学習能を示した。すなわち、精製したエチルエステル油でも元の油(グリセリド)と同じ効果を示すこと、DHAやアイコサペンタエン酸でもα-リノレン酸と同じ効果を示すことから、学習能を高く保つ効果のある物質は未知の成分ではなく、α-リノレン酸系列の脂肪酸であると結論した。 本研究では、食物の選択によりラットの学習能が変わることを示したものであるが、リノール酸、α-リノレン酸の代謝はヒトもラットも本質的な差はない。したがって、ヒトの胎児期、幼児期における食品の選択の重要性を示しており、昨今の食環境の変化に照らして重要な問題を提起している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)