プロテインキナーゼCによるチロシンキナーゼの燐酸化さその活性制御に関する研究
Project/Area Number |
63641522
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
武田 誠郎 広島大学, 医学部, 教授 (40030853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
碓井 裕史 広島大学, 医学部, 助教授 (40127618)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | プロテインキナーゼC / チロシンキナーゼ / 原癌遺伝子c-src / pp60^<c-src> / 神経細胞型pp60^<c-src> / pp60^<c-src+> / タンパク質のリン酸化 / 細胞情報伝達機 |
Research Abstract |
プロテインキナーゼCの精製はラット脳シトゾルよりDE-52、トレオニン-セファローズ、TSKgelPhenyl-5PW、TSKgelG3000SWを用いて電気泳動的に均質に精製した。プロテインキナーゼCの生理的基質の一つと考えられる原癌遺伝子c-srcの産物には従来種々の組織に見い出されているpp60^<c-src>とそのN端末側に6つのアミノ酸の挿入された、神経細胞にのみ見い出されているpp60^<c-src+>とがある。プロテインキナーゼCによるこれら2種のpp60^<c-src>のリン酸化反応を検索する目的で、ラット脳顆粒画分よりこれらを分離精製した。チロシンキナーゼ活性は、Tyr-Glu(1:4)ポリマーを基質として測定した。チロシンキナーゼを顆粒画分より2%Nonidet P-40-0.5M Naclを含む緩衝液で定量的に可溶化し、SephacrylS-300のゲル濾過、レクチンアガロース処理後、casein-Toyopearlのカラムクロマトで5つの活性ピーク(酵素1-5)に分離した。この内、酵素3及び4がc-src産物に特異的に反応する単クローン抗体(MAb327)と免疫沈降した。酵素3と4は同じカラムの再クロマトで完全に分離された。酵素3と4の比活性は685unit/mg、1850unit/mgで顆粒画分よりそれぞれ6.4倍、17倍精製された。更にアンフォライン等電点電気泳動カラムで酵素3と4はそれぞれ純度5%、25%に精製され、両者の等電点はいずれも6.6であった。酵素3と4の自己リン酸化バンドはSDS-PAGEでそれぞれ60kDa及び61kDaを示し、A-キナーゼリン酸化した後のV8プロテアーゼによる消化ペプチドマップから酵素3がpp60^<c-src>、酵素4がpp60^<c-src+>と推定された。pp60^<c-src>とpp60^<c-src+>をそれぞれ精製したプロテインキナーゼCでリン酸化し、SDS-PAGEによるV8プロテアーゼによる消化ペプチドマップにより分析すると、両者はN末側34kDaにリン酸化部位があることがわかった。リン酸化部位の決定、リン酸化による活性変化の解析を計画している。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)