中枢神経系におけるカルシウム結合蛋白の局在とその遺伝子発現:免疫細胞化学及びin situ hybridizationによる形態学的解析
Project/Area Number |
63641539
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
小坂 俊夫 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (00126054)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | パーブアルブミン / カルシウム結合蛋白 / GABA / 海馬 / 中枢神経系 |
Research Abstract |
中枢神経系内にはカルモジュリンをはじめ、多種のカルシウム結合蛋白が存在している。パーブアルブミンは末梢組織(特に筋肉速線維)及び中枢神経系に存在するカルシウム結合蛋白であるが、その機能的意味については不明である。しかし興味深いことに、中枢神経系内ではごく限られた神経細胞群に含まれていることが明らかになっている。このことはパールアルブミンが神経細胞一般に共通した現象ではなく、かなり特殊な現象に関与していることを示唆している。今までの我々の海馬における研究により、海馬ではパーブアルブミンはすべて、一部のGABAニューロンに含有されていることが明らかとなっている。本年度は、このようなパーブアルブミン含有GABAニューロンについて免疫細胞化学による形態学的解析を光学顕微鏡及び電子顕微鏡レベルで行なった。 ウイスター系雄ラットをアルデヒド混液により潅流固定した後、脳を摘出し、海馬を他の部位より切りはなした。ビブラートムで50μmあるいは100μmの切片を作製し、一部は抗パーブアルブミン抗体で包埋前免疫細胞化学を行ない、一部はオスミウム酸後固定の後、エポン包埋を行なった。後者は包埋後免疫細胞化学を行なった。その結果、パーブアルブミン含有GABAニューロンはその細胞体の分布がstratum pyramidale及びstratum roiensに限局し、その神経終末もほぼstratum pyramidaleに限局し、対称性シナプスを錐体細胞の細胞体、軸索初節部及び近位樹状突起に形成することが明らかとなった。このことからパーブアルブミン含有ニューロンはいわゆるbasket cell、axoaxonic cellに対応すると思われる。更にパーブアルブミン含有細胞間に電気的結合の場であるギャップ結合を証明した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)