壁周張力を指標とした血管傷害検査・診断システムの開発
Project/Area Number |
63870004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
坂口 正雄 長野工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (70043031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 宏 長野工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (30179246)
中島 隆行 長野工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (50198090)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | バイオメカニクス / X線イメージセンサ / 血管壁厚 / 壁周張力 / 動脈硬化 / 高血圧 / ノルアドレナリン / 平滑筋 |
Research Abstract |
1.はじめに 我々は、Azuma and Okaが導いた壁周張力を指標として動脈病変の検査・診断に適用できるシステムの開発を行った。 2.血管内・外径測定装置の開発 X線と可視光に感度を有するX線イメージセンサを利用したin vitro実験用血管内・外径測定装置を開発した。X線源には歯科X線発生器を、可視光源にはスライドプロジェクタをそれぞれ利用した。血管の内、外径は次のようにして測定される。イメージセンサの受光面上に透明な臓器槽を設置し、槽内に医用造影剤を注入した血管をイメージセンサの長軸と直交するように装着する。血管の上方から可視光を16秒間照射、0.66秒間停止とし、停止0.55秒後に0.1秒間X線が発生する。可視光照射中は血管外径が、X線照射時に内径が測定できる。内、外径寸法は25μmの分解能で測定できる。 3.システムの開発 血管内・外径、内圧は、A/D変換器を介して汎用コンピュータに供給される。各データはX線の発生毎にメモリに最大5000回取り込むことができる。測定が終了するとメモリ内のデータはフロッピーディスクに格納される。Azuma and Okaの式、T=P_1r_1ーP_2r_2(T:壁周張力、P_1、P_2:内、外圧、r_1、r_2:内、外半径)にもとずく壁周張力がプログラムにより算出され、CRT、プロッタ画像として血管内圧、内・外半径、壁周張力の時間的変化が同時表示され、また、張力ー内圧、内圧ー内・外半径の関係をリサージュ図で描出できる。 4.摘出動脈の壁周張力 イヌの摘出した総頸、伏在、腎の各動脈を対象に壁周張力(T)の測定を行った。血管壁厚が厚いと壁周張力が0になる内圧は高くなる。たとえば、内径0.73mm、壁厚0.17mmの腎動脈は内圧89.7mmHgでT=0となり、一方、ノルアドレナリンで活性化して壁厚が約2倍の状態では、内圧が200mmHgの高圧下でもTは負の値を維持し、正になることはなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)