Project/Area Number |
63870102
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医学一般
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
折井 豊 京都大学, 医学部, 助教授 (60028149)
|
Project Period (FY) |
1988 – 1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1988: ¥8,300,000 (Direct Cost: ¥8,300,000)
|
Keywords | 酸素スタット反応解析装置 / 酸素濃度制御 / 酸素スタット / シングルビーム分光光度計 / 過酸化水素電極 |
Research Abstract |
前年度に製作した酸素スタット反応解析装置を用いて、実際に酸素濃度を制御しながら酸素反応を行わせ、制御の限界と問題点、さらに改良点を検討した。 用いたのはチトクロム酸化酵素で、基質である還元型チトクロムCの酸化を吸光度の時間変化として追跡するに際して、反応溶液中の酸素濃度を酸素ポンプを用いて制御し、反応が進行している間、酸素濃度を一定に保つことにした。その結果、酸素濃度が下限として1.5×10σMを保つことが可能であることを確認した。更に、酸素濃度を変化させる一方で、反応液に一定濃度の過酸化水素を共存させ、チトクロム酸化酵素活性とチトクロムCペルオキシダ-ゼ活性を測定したところ、調べた酸素濃度範囲でペルオキシダ-ゼ活性は殆んど変化しない反面、3×10σM以下で酸化酵素活性が顕著に低下する、という興味のある現象が見出された。このことは各種酵素反応で、酸素濃度の影響の解析が、現実的になったことを示すもので、今後の応用に期待がもたれる。 この観察との関連で、ラットの潅流肝の反射スペクトルを酸素濃度を変化させて記録し、カタラ-ゼのcowpoundIのみならずCowpoundIIが定常的に生成していることを始めて確認することが出来た。今後、酸素代謝の解析に重要な知見を与えるものと思われる。 このような代謝解析への応用で、酸素スタット法の有用性が確認されたので、改めて酸素濃度の制御、吸光度等の同時測定を統合化した反応解析装置にまとめるために、デ-タの処理、結果の3次元表示を含めたコンピュ-タプログラムを現在まとめつつある。
|