被服材料の乾燥特性に関する研究ー測定装置の試作および乾燥実験ー
Project/Area Number |
63880017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
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Research Institution | Showa Women's Junior College |
Principal Investigator |
三ツ井 紀子 昭和女子大学, 短期大学部, 助教授 (40106092)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 乾燥 / 乾燥速度 / 吸湿性 / 吸水性 / 透湿性 / 保温性 / ぬれやすさ / 撥水 |
Research Abstract |
被服材料の乾燥特性は、布の吸水性、吸湿性、透湿性などの水的性質に大きな影響を受けるが、それら諸物性と環境条件、つまり、温度・湿度との関係について研究するため、測定装置を試作・工夫した。 恒温恒湿器(タバイエスペック社製)の上に、下づり電子天秤をのせ、恒温恒湿器内にさげた試料布の重量を、パーソナルコンピューター(NEC、PC9801)を用い、連続的に水分の減少速度が測定できるよう装置を改良し、ソフトを作成した。同時に、恒温恒湿器内の温度、湿度を、温湿度センサー(神栄K.K社製)を6本用い、(布表面、布の各層間、布近傍、環境など)、デジタルデータレコーダーに収録し、後にパーソナルコンピューターにてうち出した。 試料として、綿、ポリエステルの、タフタ、天竺、スムース、ポリエステル新素材(W)、ナイロン新素材(CおよびS)の計11種類を用いた。布の物理的性能の測定を行った結果、見掛密度は綿とポリエステルタフタが高く、織地は編地より大きな値を示した。通気性は、ナイロン系が高く、綿、ポリエステルタフタは低い値を示した。吸水性はナイロンの吸水・吸湿性新素材と綿スムースが高く、ナイロンタフタは低かった。 これらの試料の乾燥実験を行った結果、ポリエステルタフタが吸水性が低いため乾燥速度は速かった。ポリエステルスムースも乾燥は速い方である。綿タフタ、新素材(C)、綿の天竺などは乾燥速度が遅かった。綿多孔性ポリエステル(W)、親水性化合物導入のナイロン(C)などは、吸水性、吸湿性に優れているが、乾燥速度は遅かった。 これらのことから、乾燥性には、繊維組成、織物・編物組成、厚さなどが影響することがわかった。今後、器内の風が上から下への層流となるよう装置を改良するほか、温度、湿度を変化させて乾燥速度を求め、検討する。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)