Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
超弦理論や量子重力などの研究から、数多くの修正重力理論のアイデアが提案されている。なかでも、「パリティの破れ」の可能性を有するチャーン・サイモン型の修正重力模型が近年、注目されている。昨年度おこなった解析により、先行研究のいずれもが、太陽系のような重力的に弱く束縛している多体系を正確に取り扱えないことが判明した。この解析の困難さは、結合するスカラー場と重力本来の計量場との非線形な連立方程式に起因する。強い重力場であるコンパクト天体よりも弱い自己重力で広がった天体(太陽や惑星など)の方で、この困難が顕著である。今年度内に最終的な結果まで到達出来なかったが、計算方法を検討して、ついに計算方法の見通しが立った。これらに関して、新学術「重力波天体」主催のシンポ(2016年12月27日、京都大学・基礎物理学研究所)にて「Toward self-consistent calculations of CS gravity in the solar system test」の題目で口頭発表を行った。具体的には、太陽系のような状況を対象として、通常のポスト・ニュートン近似と同様の「弱い重力場」かつ「(光速に比べて)遅い運動」の近似を用いて、計量場およびスカラー場に対する方程式の連立系を逐次的に解く手法を議論した。特に、スカラー場方程式における右辺の源項の具体的な表式が、一様密度かつ球対称な天体を仮定することで得られて、その方程式の(初等関数を用いた)解が求まった。そして、その方法に基づいて、現在計算を遂行中である。今後は、より一般的な状況に拡張して、解析を進めたい。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2017 2016 2015
All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 5 results, Acknowledgement Compliant: 5 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)
Physical Review D
Volume: 95
Volume: 94 Issue: 6
10.1103/physrevd.94.064042
Volume: 94 Issue: 8
10.1103/physrevd.94.084015
Volume: 91 Issue: 12 Pages: 124016-124016
10.1103/physrevd.91.124016
Europhysics Letters
Volume: 111 Issue: 3 Pages: 30008-30008
10.1209/0295-5075/111/30008