Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
中性子星の内部には中性子がペアを組んでギャップを持ち、超流動状態になっていると考えられている。このことは理論的にも、いくつかの観測からも確立している。密度の低い領域ではスピン・シングレットのペアを組んでいるが、密度が核密度程度になると、3P2というスピン・トリプレットで軌道角運動量が1、全角運動量が2のペアを組んでいることが理論的に予言されている。本研究課題の主要テーマは3P2超流動のトポロジカルな性質を解明することであった。3P2超流動は実空間及び運動量空間の両方において豊富なトポロジカルな性質を持っていることがわかった。中性子星は高速回転をしているので、回転軸にそって1019本程度の渦が生成され格子を組んでいる。3P2超流動をギンツブルグ・ランダウ理論及びボゴリューボフ・ドジャン方程式の枠組みで基底状態を調べると、弱極限ではネマティック相になっていることがわかった。また、磁場が小さいときは、1軸ネマティック相、磁場の強い場合はD2対称性を持った2軸ネマティック相、さらにマグネター程度に強いとD4対称性を持った2軸ネマティック相となっていることがわかった。また、最後の場合は、整数渦は半整数渦2つに分裂して、この半整数渦は交換操作が非可換な、非可換量子渦であることがわかった。また、これらの渦の渦芯が磁化していることがわかった。次に運動量空間のトポロジーを調べると、あるクラスのトポロジカル超伝導になっていることがわかった。これにより3P2超流動の表面にトポロジーで守られたギャップレスなマヨラナ・フェルミオンが存在していることがわかった。また、表面に垂直方向に磁場をかけると、ギャップがあくことがわかった。このため3P2超流動が球面であれば、極付近でギャップがあき、赤道付近ではギャップレスに保たれているため、異方的に磁化していることがわかった。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2017 2016 2015 Other
All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (6 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 5 results, Acknowledgement Compliant: 6 results, Open Access: 2 results) Presentation (6 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Invited: 4 results)
Phys.Rev.
Volume: B95 Issue: 14
10.1103/physrevb.95.140503
Volume: D95 Issue: 8
10.1103/physrevd.95.085013
e-Print: arXiv:1612.05588 [nucl-th]
Volume: 2016 Pages: 1-11
Phys.Rev. C
Volume: 93 Issue: 3 Pages: 035804-035804
10.1103/physrevc.93.035804
Phys.Rev. D
Volume: 93 Issue: 6
10.1103/physrevd.93.065046
10.1103/physrevd.93.065050