オキソボリル配位子のプロトン感応性を利用した新規多核反応場の構築
Publicly Offered Research
Project Area | Stimuli-responsive Chemical Species for the Creation of Functional Molecules |
Project/Area Number |
15H00924
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高尾 俊郎 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (00313346)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2016: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2015: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | オキソボリル配位子 / ボリレン錯体 / ポリヒドリドクラスター / ヒドリドクラスター |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにジエチルアミンを触媒として用いることで、三重架橋ボリレン錯体と水との反応により三重架橋オキソボリル錯体が選択的に合成できることを明らかにした。Braunschweigらによって報告されている単核オキソボリル錯体では、金属中心からBOの反結合性軌道への逆供与が効率的に起こらないためにBO配位子は大きなトランス効果を示すと提唱されていたが、多金属反応場ではBO配位子は隣接する金属中心から効率的に逆供与を受けるために安定化されることが明らかとなった。COを導入した場合には、BO配位子は金属間に架橋するのに対しCOは末端に配位していることが明らかとなった。これはBOがCOよりも金属間に架橋しやすい性質であることを示すものであった。また、DFT計算からは、単核錯体の場合と同様にBO間は大きく分極し、その結果、酸素原子は高い塩基性を示すことが示唆された。これまでにBF3とのアダクト形成について確認してきたが、嵩高いBPh3を用いた場合にはボランとのアダクト形成は平衡となり、溶液中での速やかな解離平衡が存在することが確認できた。また、BPh3とのアダクトを形成する際には、BO配位子は三重架橋から二重架橋へと配位様式を変化させることを単結晶X線構造解析によって明らかにし、BO配位子が多金属反応場で容易に配位様式を変換させることができることを明らかにした。また、ボランとのアダクトを形成することでヒドリド配位子のサイト交換速度が顕著に低下することも明らかとなった。この結果は、ヒドリドのBO配位子の酸素上への移動によるヒドロキシボリレン錯体への異性化の存在を強く示唆するものであり、この分子内移動によってヒドリドのサイト交換が進行することを示すものであった。。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)