Ta系酸窒化物強誘電体の活性サイトとしてのTaO4N2八面体の構造解明
Publicly Offered Research
Project Area | 3D Active-Site Science |
Project/Area Number |
15H01043
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣瀬 靖 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (50399557)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
|
Budget Amount *help |
¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2016: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2015: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 複合アニオン化合物 / エピタキシャル薄膜 / 配位化学 / 酸窒化物 / 強誘電体 / 光触媒 / 複合アニオン酸化物 / エピタキシー / 光電変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
ペロブスカイト型酸窒化物SrTaO2Nはバルクでは常誘電体だが、正方晶歪みを印可したエピタキシャル薄膜では室温強誘電性を示すことから、極性反転可能な光電変換素子などへの応用が期待されている。本研究では、SrTaO2Nの強誘電性の起源として、TaO4N2八面体のアニオン配列に注目し、正方晶歪みとの関係の解明に取り組んだ。
H27年度までの成果として、正方晶歪みによって強誘電性の準安定なtrans型配列が安定化することを第一原理計算で明らかにした。さらに、SrTaO2N/SrTiO3より大きな正方晶歪みを有するSr0.5Ca0.5TaO2N/SrTiO3の合成に成功し、直線偏光X線吸収(LPXAFS)測定によって、アニオンサイト(axial/equatorial)の占有率にOとNで偏りがあることを見出した。
H28年度は、Sr/Ca比を振って正方晶歪みを連続的に変えたSr1-xCaxTaO2N/SrTiO3およびSr1-xCaxTaO2N/DyScO3を作成し、正方晶歪みとアニオンサイト占有率の関係を評価した。その結果、正方晶歪みの印可によって窒素のaxialサイト占有率が単調増加し、最大で約50%に達することを明らかにした。また、STEM-EELSによるサイト選択組成分析でも占有率を評価し、定量的に一致する結果を得た。次に、このサイト占有率の変化がtrans型配列とcis型配列の配向変化(秩序化)のいずれに起因するかを明らかにするために、第一原理計算でシミュレーションしたLPXAFSスペクトルと比較した。実験で得られたLPXAFSスペクトルの形状はtrans型配列のシミュレーション結果と良い一致を示し、正方晶歪みに伴うtrans型のアニオン配列の形成が確認された。以上より、SrTaO2Nエピタキシャル薄膜の強誘電性はtrans型アニオン配列に起因することが実証できた。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)