Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
植物病原体である寄生植物が宿主に侵入する際には、宿主とのインターフェイスにおける細胞外コミュニケーションによって寄生の成立可否が決定されている。本研究では寄生植物が宿主植物に侵入する際に、インターフェイスで生じる攻防を担う分子実体の解明を目指した。ハマウツボ科寄生植物が宿主に侵入する際にインターフェイス領域で、細長くなった特殊な形状の細胞が見られるが、この細胞は宿主組織内でしか形成されず、宿主の道管に到達すると道管に変化する性質を持つ。レーザーマイクロダイセクションを用いて、このインターフェイス細胞を特異的に単離し、トランスクリプトーム解析をおこなった。その結果、インターフェイス細胞では、細胞外タンパク質や細胞壁に関わる遺伝子、活性酸素代謝に関わる遺伝子が発現していることが明らかになった。幾つかの遺伝子について、プロモーター・レポーターコンストラクトを作成し、その発現パターンを調べたところ、インターフェイス領域で特異的に発現することが確認できた。寄生植物ストライガはイネに感染するが、日本晴品種はストライガに対して抵抗性を示すことが知られている。抵抗性品種日本晴と罹病性品種コシヒカリのメタボローム解析から抵抗性の発現に関わる因子の同定を進めた。抵抗品種では、ストライガ感染時に細胞壁リグニン量が上昇すること、寄生植物とのインターフェイスでリグニンの蓄積が見られることから、リグニンが抵抗性に関与していることを示唆する結果を得た。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Plant Cell
Volume: 28 Issue: 8 Pages: 1795-1814
10.1105/tpc.16.00310
Plant Physiology
Volume: 170 Issue: 3 Pages: 1492-1503
10.1104/pp.15.01786
Ann. Rev. Plant Biol.
Volume: 67 Issue: 1 Pages: 643-667
10.1146/annurev-arplant-043015-111702
生物の科学 遺伝
Volume: 70 Pages: 289-293
BSJ-Review
Volume: 7 Pages: 241-249