Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
前年度に同定し、詳細な構造決定を完了したアカゲザルリポペプチド提示分子( Mamu-B*098)について、 それを発現したトランスジェニックマウスの解析を進めた。前年度までに、このトランスジェニックマウス胸腺細胞において Mamu-B*098の発現が見られること、また骨髄由来樹状細胞がウイルスリポペプチドを特異的T細胞に提示できることを示していたが、今年度はさらに機能的観点からの解析を行った。 脾臓における T細胞サブセットにおいて、 CD4陽性細胞や NKT細胞の数は野生型マウスと比較して差異を認めなかったのに対し、 CD8陽性T細胞数は Mamu-B*098トランスジェニックマウスにおいて優位に増加しており、 Mamu-B*098拘束性細胞傷害性T細胞の出現が示唆された。より詳細な解析を目指し、Mamu-B*098テトラマーの作製およびTAPノックアウトマウスとの交配を進め、これらをほぼ完了した。他方、第二のアカゲザルリポペプチド提示分子の同定と解析を進め、新たなアカゲザルMHCクラス1アリルを同定することに成功した。このMHCクラス1アリルについて、リコンビナントタンパク質を調製し、これを結晶化してX線結晶構造解析を進めたところ、Mamu-B*098では見られなかったリポペプチド抗原結合様式が観察された。とりわけ、前年度までに提唱していたFポケットにセリンあるいはスレオニンが結合する基本モデルが、このアリルには適用されないことがわかった。以上の結果は、リポペプチドを結合する能力を有するMHCクラス1分子群の多様性を示唆するものであり、従来の想定を超えたsizableな機能分子グループを構築している可能性が考えられた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Immunology
Volume: 149 Issue: 2 Pages: 139-145
10.1111/imm.12646
Nat Commun.
Volume: 7 Issue: 1 Pages: 10356-10356
10.1038/ncomms10356
120005743661
http://www.virus.kyoto-u.ac.jp/Lab/SugitaLab.html