Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、細胞死を起点として形成されるcrown-like structure(CLS)に注目して、以下の検討を行った。1.肥満におけるCLSの臨床的意義研究代表者は、肥満外科手術症例を対象として、手術時の皮下および内臓脂肪組織像と種々の臨床パラメーターや脂肪組織遺伝子発現の相関を検討した。その結果、内臓脂肪組織の線維化は、内臓脂肪組織におけるMincle, CD11c, TGF-βと正の相関を示し、既に報告したマウスに加えて、ヒトにおいても脂肪組織線維化におけるMincleの意義が示唆された。一方、皮下脂肪組織に関しては明らかな相関を認めなかった。皮下および内臓脂肪組織はメタボリックシンドロームにおける意義の違いが指摘されており、解剖学的部位や脂肪細胞の起源の違いが議論されているが、脂肪組織線維化の機序についても今後検討する必要があると考えられる。2.非アルコール性脂肪肝炎(NASH)におけるCLSの意義メラノコルチン4型受容体(MC4R)欠損マウスに高脂肪食を4週間負荷して脂肪肝を発症した後、低用量の四塩化炭素を1回のみ投与することにより、1週間の経過でCLSや肝線維化を形成する新しいNASH動物モデルを確立した。本モデルでは、肝細胞障害・肝細胞死に引き続き、マクロファージの集積、CLS形成、間質線維化を経時的に呈し、病態の進展を詳細に解析することができる。本モデルにより、肝臓におけるCLSが肝細胞死を起点とする間質細胞の細胞応答により形成されることを明らかにした。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.riem.nagoya-u.ac.jp/4/mmm/index.html