Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
組織が損傷すると、細胞死をきっかけに、組織の線維化が実行される。これまで、組織線維化の微小環境においては「マクロファージによる炎症惹起物質の認識と死細胞の貪食」→「マクロファージからのTGF-bやPDGF、ケモカインなどの放出」→「近接する筋線維芽細胞によるそれら放出物質の感知」→「筋線維芽細胞による線維化の実行」という順に従って、応答が起こると考えられてきた。申請者は、心筋梗塞時の死細胞除去メカニズムを研究する過程で、これまで死細胞を貪食すると思われていなかった、筋線維芽細胞が死細胞を効率よく貪食することを見出した。この発見は、これまでマクロファージからの指令を受けて、線維化を実行する細胞としてのみ捉えられていた筋線維芽細胞が、実はマクロファージのみが行うと考えられてきた機能をも担うことを示している。本年度は(1)筋線維芽細胞が、心筋梗塞時の死細胞の貪食全体の30%程度を担っていること、(2)分泌タンパク質、MFG-E8を心筋梗塞後の心臓へ投与する事により、筋線維芽細胞による心筋梗塞後の死細胞貪食が効率良く行われ、その結果、梗塞後心臓における炎症の程度が軽減され、心筋梗塞後の心臓の機能が改善すること、(3)逆に、心筋梗塞後の死細胞の貪食を阻害すると、貪食されずに残存する死細胞の増加によって、心臓における炎症の程度が、増加し、心筋梗塞後の心臓の機能が悪化することを見出した。そしてさらに、(4)筋線維芽細胞が心筋梗塞時に実際にアポトーシス細胞のみならず、ネクローシス細胞を貪食している状態を捉えた電子顕微鏡データも取得した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Clinical Investigation
Volume: 127 Issue: 1 Pages: 383-401
10.1172/jci83822
Macrophage
Volume: 2
10.14800/macrophage.1021
Biochem. Biophys. Res. Commun.
Volume: 461 Issue: 2 Pages: 307-313
10.1016/j.bbrc.2015.04.027
http://chudoku.phar.kyushu-u.ac.jp/