Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
TASKチャネルに低酸素応答性を与える細胞内シグナル伝達蛋白質の候補として、過去の知見からAMP活性化蛋白質キナーゼ(AMPK)、NADPH oxidase4(NOX4)、Heme Oxygenase2 (HO2)に着目した。低酸素応答性の評価は、アフリカツメガエル卵母細胞にTASKチャネルとそれらいづれかの蛋白質をコードするcRNAを同時に注入し、発現を待って、TASKチャネルを流れる電流を電気生理学的に測定して行った。また、細胞外酸素濃度は、酸素電極を用いて電気化学的にモニターした。結果として、いずれの組み合わせでも、低酸素に応じるTASK電流の現象は観察されなかった。また、それらの活性化薬や阻害薬の効果を試したが、それでも有意なTASK電流の増減は認められなかった。従って、酸素感受性カリウムチャネルの分子機構における有力な仮説となっているAMPK、NOX4、HO2は、TASKチャネルと機能共役していないか、あるいは、アフリカツメガエル卵母細胞おいて機能共役するためにはその他の因子がさらに必要である可能性がある。近年、protein kinase G(PKG)が低酸素応答に関わるという報告がある。PKGの活性化はTASK1チャネル活性を増強することが示されているが、TASK3チャネルに対する作用は分かっておらず、解析をおこなった。結果として、TASK1チャネルとは異なり、TASK3からなるTASKチャネル活性はこのシグナル伝達系の亢進で抑制されることが明らかとなった。pH感受性との関係を調べたところ、TASK1チャネルのpH感受性は酸性下で抑制されにくいように変化しており、これが生理的pHでの活性増加に関わっているものの、TASK3チャネルのpH感受性はPKGによっては大きな影響を受けていないことがわかった。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2016 2015
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (9 results) (of which Invited: 2 results)
eNeuro
Volume: 3(3) Issue: 3 Pages: 3-3
10.1523/eneuro.0138-16.2016