Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
1. 攻撃行動の司令ニューロンの探索ショウジョウバエ神経系の性差形成にはfruitless (fru) とdoublesex (dsx)の両遺伝子が重要である。前年度までに行った温度感受性陽イオンチャンネルdTrpA1の異所発現システムを用いた特定ニューロンの強制活性化実験により、dsx発現pC1ニューロン群が求愛と攻撃両行動の解発に関わっている事を明らかとした。pC1ニューロン群はfruとdsxの二重陽性とdsx単独陽性の2群に分けることができる。これらのニューロン群特異的にGABA受容体遺伝子ノックダウンを行った所、前者では雄同士の求愛行動が誘起されたのに対して、後者では攻撃行動が誘起されることが分かった。これらの結果は、fru+/dsx+ pC1ニューロン群は求愛の、fru-/dsx+ pC1ニューロン群は攻撃の司令ニューロン群であることを示す結果であると同時に、求愛や攻撃を誘起するニューロン群は通常GABAにより抑制されているという機構の存在を示唆している。2. 求愛・攻撃行動の経験依存的変化をもたらす原因ニューロンの探索米国のBakerらの研究グループが報告した経験依存的求愛行動の変容は、集団飼育する事により通常は求愛行動を示さないfru突然変異体が求愛するように行動を変化させる現象である。平成28年度は集団飼育による経験依存的な性行動の変容は、求愛や攻撃の司令ニューロンシステムの活動性の可塑的な変化に基づくという仮説を立て、その可塑性もたらすものとして、生体アミンの合成酵素突然変異体等を用いて行動可塑性への影響を解析した。その結果、セロトニン合成に関わるTrh遺伝子とfru遺伝子の二重突然変異体では、fru単独変異体で観察された経験依存的求愛行動が誘起されないことが明らかとなった。この結果は、セロトニンシステムの行動可塑性に対する影響を示すものである。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2016 2015
All Journal Article (9 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 7 results, Open Access: 2 results, Acknowledgement Compliant: 3 results) Presentation (21 results) (of which Int'l Joint Research: 10 results, Invited: 2 results)
Nature Communications
Volume: 7 Issue: 1 Pages: 13792-13792
10.1038/ncomms13792
Current Biology
Volume: in press Issue: 11 Pages: 1395-1403
10.1016/j.cub.2016.04.017
Curr. Biol.
Volume: 26
Arch. Insect Biochem. Physiol.
Volume: 91 Issue: 3 Pages: 165-174
10.1002/arch.21316
J. Neurogenet.
Volume: 29 Issue: 4 Pages: 169-173
10.3109/01677063.2015.1098638
Volume: 29 Issue: 2-3 Pages: 117-123
10.3109/01677063.2015.1054991
PLOS ONE
Volume: 10 Issue: 5 Pages: e0126445-e0126445
10.1371/journal.pone.0126445
現代化学
Volume: 530 Pages: 48-50
Volume: 531 Pages: 52-55