Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
平成27年度までの研究で、splitGFPを用いて新生鎖の合成を検出する系を構築した。この系を用いて、特定の遺伝子の様々な配列部分の合成を検出したところ、新生鎖の合成速度が、開始コドン近傍の配列に大きく依存することを見出した。これを受けて、コドン近傍の塩基配列と新生鎖合成速度の体系的な解析を行った。その結果、この現象は、mRNAの二次構造や合成されるアミノ酸配列、その生物のコドン使用頻度とは相関しないが、その配列の塩基組成と有意な相関があることが分かった。また、この系を発展させ、新生鎖の翻訳速度の測定を可能にするため、蛍光波長の異なる別の高速反応型split蛍光タンパク質が必要であるが、十分な蛍光強度を持つものが得られていない。この高速反応型split蛍光タンパク質をランダム変異導入により作成するためのスクリーニング系を構築した。これまでに、アンフォールドタンパク質の検出系構築を目的として、FRETペアとなる2つの蛍光タンパク質を分子シャペロンDnaKに融合させたものを作成している。この融合タンパク質は、設計どおり、Open型とClosed型で、FRET効率を大きく変化させたが、その効率は、ATPやDnaKの補助因子の影響を強く受け、アンフォールドタンパク質の検出系としては使えなかった。その一方で、この融合タンパク質を用いてDnaKの構造変化を詳細に追跡することができるようになり、DnaKの構造変化とDnaKとそのパートナーシャペロンであるClpBとの相互作用の関係を明らかにすることができた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2016 2015
All Presentation (8 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 3 results)