Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
今年度はまず、がんの原因変異を引き起こすシチジン脱アミノ化酵素APOBEC3B(A3B)について、NMR実時間解析を行った。A3Bは一本鎖DNA(ssDNA)に含まれるTC配列を脱アミノ化してTU配列に変換する。今回、A3Bは短いssDNAに含まれるTC配列に対して高い活性を示すこと、また長いssDNAにおいては、末端領域よりも中心領域に含まれるTC配列に対して高い活性を示すこと等を明らかにした。これらの性質は、同じAPOBECファミリーの抗HIV1因子APOBEC3G(A3G)の性質とは大きく異なる。A3Gは長いssDNAに含まれるシチジンに対して高い活性を示すとともに、シチジンの位置依存性に関しては3’→5’極性を有することを、我々は明らかにして来た。A3Bについて得られた新しい知見について論文を作成し、海外学術誌に投稿した。今後は高速AFM観察により、A3BとA3Gの異なる機能発現機構を明らかにする。一方昨年度は、A3GがssDNA上をスライディングする姿を高速AFMで観察することを試みて、問題点と改善の指針を得ていた。今年度はそれを踏まえて、ssDNAの向きを決められる系を構築するとともに、ssDNAが比較的弱く固定化出来る条件を検討した。前者により、A3GがssDNA上を動く際の向きを知ることができ、後者により、ssDNAの固定化が及ぼすA3Gの動きへの影響を抑えることが出来る。領域内共同研究により更なる条件検討を進めている。新たにはじめた核酸のin-cell NMRについては、ヒト培養細胞に導入した核酸のNMRスペクトルを世界に先駆けて得ることに成功していた。今年度は、細胞内環境、疑似細胞内環境及び試験管内環境における核酸のスペクトルを比較した。異なる環境への感受性は核酸配列または構造により異なることがわかった。現在論文作成と追加実験を進めている。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2017 2016 2015 Other
All Int'l Joint Research (3 results) Journal Article (6 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 6 results, Open Access: 5 results, Acknowledgement Compliant: 4 results) Presentation (62 results) (of which Int'l Joint Research: 26 results, Invited: 3 results)
Cell Report
Volume: 18 Issue: 11 Pages: 2651-2663
10.1016/j.celrep.2017.02.052
120006358788
Biochemistry
Volume: 0 Issue: 18 Pages: 0-0
10.1021/acs.biochem.5b01240
Cell Biosci.
Volume: 6(4) Issue: 1 Pages: 1-12
10.1186/s13578-016-0068-8
120005763383
Sci. Rep.
Volume: 6(21742) Issue: 1 Pages: 1-12
10.1038/srep21742
120005705947
Front. Microbiol.
Volume: 0 Pages: 0-0
10.3389/fmicb.2016.00587
120005947002
Biochemical and biophysical research communications
Volume: 468(1-2) Issue: 1-2 Pages: 27-31
10.1016/j.bbrc.2015.10.173
120005712951