層状物質の可変偏光・可変励起エネルギー光による高分解能角度分解光電子分光
Publicly Offered Research
Project Area | Science of Atomic Layer Systems |
Project/Area Number |
16H00913
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 慎一郎 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (00227141)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2017: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2016: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
|
Keywords | 電子格子相互作用 / グラフェン / ARPES / HREELS / フォノン / 物性実験 / 表面・界面物性 / 光物性 / 原子層科学 / 角度分解光電子分光 / 高分解能電子エネルギー損失分光 / ディラックコーン / 偏光 / グラフェン・ナノカーボン / シンクロトロン放射光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、主として二つの点で成果を収めた。1)SiC上のグラフェンにおける電子フォノン散乱における・層数依存性および・角度依存性に関する角度分解光電子分光(ARPES)による研究、および2)グラファイトおよびCu上のグラフェンに関する高分解能電子エネルギー損失分光(HREELS)による研究、である。1)については、合成班名大楠研との共同研究を行い、多層グラファイトと、単層・2層グラファイトにおいて、TO(面内光学)フォノンによる散乱は非常に相似しているのに対し、ZO(面外光学)フォノンによる散乱では大きな違いがあることが明らかになった。これは電子フォノン散乱がグラフェンの面間相互作用による電子状態の変化に対応して変化することを実験的に明確に示しており、電子格子相互作用の素過程の理解において重要な一歩である。2)については、合成班九大吾郷研との共同研究であり、ドイツ・ユーリッヒ総合研究所PGI-3で国際共同研究でもある。新型の角度分解型HREELS装置を用いて、2-a)グラファイトと金属上のグラフェンにおいて、フォノン分散はほとんど一致しているが、音響型フォノンおよびK点付近のTOフォノンのみでそれぞれ異なること、2-b)グラファイトの非占有バンド間での電子フォノン散乱の強度、すなわち電子格子相互作用のマトリックスエレメント強度がエネルギー・運動量まで含めて分解した形で検出できること、を示した。これらはグラフェンにおける格子に関する基本的な物理量を求めたものであり、重要な成果といえる。1)については論文を投稿済みであり、2-a,b)については現在ドイツの研究グループとの緊密な連絡を元に論文作成中である。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(21 results)