有機分子の生成と進化における鉱物クラスターの触媒作用
Publicly Offered Research
Project Area | Evolution of molecules in space: from interstellar clouds to proto-planetary nebulae |
Project/Area Number |
16H00938
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
荒川 雅 九州大学, 理学研究院, 助教 (10610264)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥14,040,000 (Direct Cost: ¥10,800,000、Indirect Cost: ¥3,240,000)
Fiscal Year 2017: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2016: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | クラスター / 珪酸塩 / イオンー分子反応 / 分子進化 / 共吸着 / 触媒反応 / 有機分子生成 / 水素 / 分子吸着 / 共給着 / イオンー分子反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者ら独自の原子・分子クラスターの研究手法で、分子雲、原始惑星系円盤における有機分子の生成・化学進化の過程と反応機構の解明を目的に実験を行った。昨年度までに、宇宙空間に存在する鉱物イオン・ラジカル種のモデルとなる気相の珪酸塩クラスター負イオン(MglSinOm-)およびシリカクラスター負イオン(SinOm-)と水や一酸化炭素分子との反応を観測し、反応サイトや反応機構を見出した。本年度は、鉱物に含まれる他、微粒子、クラスターとして存在する鉄、コバルト、ニッケルの触媒作用に着目し、一酸化炭素、水分子や水素分子の吸着に引き続く有機分子生成反応を探究するとともに、その反応機構の解明を目指した。 コバルトクラスター正イオンと水素分子との反応では、クラスターへの水素分子の吸着が観測され、クラスターの構成原子数(サイズ)に応じて反応速度が変化した。この結果は過去の報告と一致する。このとき、一酸化炭素分子との共給着により、水素分子吸着の反応速度が大幅に増加し、反応が促進されることを見出した。これは、クラスター上のSOMOの電子密度が増加したことに起因すると推察される。さらに、この反応によりクラスター上で生成した分子種を同定するため、アルゴンとの衝突誘起解離実験を行った。その結果、クラスター上で一酸化炭素と水素とが反応し、有機分子が生成したことを示唆するデータが得られた。以上のように、原子・分子クラスターの研究手法を惑星科学に応用し、宇宙での分子進化過程の解明に貢献する成果が得られた。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)