ニュートリノ振動を用いた地球深部の化学組成構造の測定
Publicly Offered Research
Project Area | Interaction and Coevolution of the Core and Mantle: Toward Integrated Deep Earth Science |
Project/Area Number |
16H01114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武多 昭道 東京大学, 地震研究所, 助教 (30589271)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥8,710,000 (Direct Cost: ¥6,700,000、Indirect Cost: ¥2,010,000)
Fiscal Year 2017: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2016: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | ニュートリノ / 光電子増倍管 / 高分解能 / ニュートリノ振動 / 地球外核 / 下部マントル / 化学組成 / 信号増幅器 / プリアンプ / コア / マントル |
Outline of Annual Research Achievements |
ニュートリノ振動は地球深部の電子数密度を計測するプローブである。ニュートリノ振動によって得られた電子数密度分布と、地震波等から得られている既知の物質密度分布を組み合わせることで、地球深部の平均化学組成の分布を得ることができる。 ニュートリノ観測によって地球深部の電子数密度を測定するためには、大規模な観測装置が必要となり、事前の入念な準備研究が要求される。特に、観測装置建設費用の主要部分を占める、光検出装置の研究開発が重要である。本研究では、新たな高感度光検出器である、8インチハイブリッド光電子増倍管の要素技術開発・性能向上と、性能評価を行った。2018年度は、信号読み出し回路の小型化と性能向上、デジタル信号処理回路の開発、および統合試験を行った。室温での統合試験の結果、1光電子の時間分解能は、半値全幅で1.1ns、標準偏差で0.5nsとなり、通常の8インチ光電子増倍管と比較して、2倍の時間分解能が得られた。同様に、1光電子の電荷分解能は、S/N比で10以上となり、通常の光電子増倍管の3倍以上の電荷分解能が得られた。なお、研究の過程で開発した信号読み出し回路は、寄生容量の大きな素子からの高速電流信号読み出し全般に応用が可能である。 準備研究と並行して、地球科学者や、素粒子物理学者への理解を広め、協力関係を強化することが重要である。本新学術領域を通じて、国内の地球化学者に広く、本測定手法を周知することができた。加えて、国際会議への参加を通じて、国外の素粒子物理学者に本測定手法を周知することができた。特に、国内外ニュートリノ観測の専門家らの多くが本測定手法を知ることとなり、ハイパーカミオカンデやORCA等、将来の巨大ニュートリノ観測装置の研究テーマの一つとして、ニュートリノ振動を用いた地球深部の化学組成測定が採用されることとなった。
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Research Progress Status |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)