Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
地球の内部磁気圏領域は平均的には双極子磁場の支配的な低ベータ領域であるが,磁気嵐時などにはプラズマシートからのプラズマ供給によって,リングカレント粒子のプラズマ圧が磁気圧と同程度になることが分かっており,このような場合のプラズマダイナミクスを調べるのが本研究の大きな目的である.特に,内部磁気圏領域での低周波磁気流体(MHD)波動(ULF波動)の起源として考えられてきたプラズマ不安定性の理解を目指し,背景プラズマをMHDとし,リングカレント粒子のみを運動論的に扱う独自開発の数値シミュレーションモデルを用いて研究を行った.内部磁気圏を模擬したモデルとして,磁力線の曲率を無視したスラブ配位のもとで,磁気圧とリングカレント成分のプラズマ圧力がバランスした平衡状態を初期条件とした数値シミュレーションを実施した.ここでリングカレント成分に温度異方性(Tperp > Tpara)を与えた場合は,パラメータによってミラー不安定性と電磁イオンサイクロトロン(EMIC)不安定性が励起され得る.ただし,本研究で考えるパラメータ領域ではEMIC不安定性の方がミラー不安定性よりも優勢である.ところが,初期にミラー不安定性の条件を満たさない場合であってもミラー不安定性に特徴的な磁気圧とプラズマ圧の負相関が現れることがシミュレーション結果から分かった.シミュレーションで得られた分布関数データの解析から,これは初期にEMIC不安定性によって励起されたAlfven波によるピッチ角散乱がbi-Maxwellian分布とは異なる分布を形成し,これがミラー不安定性に対する運動論的な不安定条件を満たすことが分かった.今後はこの過程が起こる条件,特に磁気圏物理への適用可能性について議論を進めていく予定である.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2018 2017 2016
All Journal Article (11 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Peer Reviewed: 11 results, Open Access: 1 results, Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (10 results) (of which Int'l Joint Research: 8 results, Invited: 9 results)
Journal of Computational Physics
Volume: 366 Pages: 366-385
10.1016/j.jcp.2018.04.020
The Astrophysical Journal
Volume: 印刷中
Earth, Planets and Space
Volume: 70 Issue: 1 Pages: 17-17
10.1186/s40623-018-0785-9
120006517789
Journal of Geophysical Research
Physical Review Letters
Volume: 119 Issue: 10 Pages: 105101-105101
10.1103/physrevlett.119.105101
120007088133
Volume: 842 Issue: 2 Pages: L11-L11
10.3847/2041-8213/aa7759
Volume: 840 Issue: 1 Pages: 52-52
10.3847/1538-4357/aa6d6f
Astrophys. J.
Volume: 831 Issue: 1 Pages: 100-100
10.3847/0004-637x/831/1/100
J. Comput. Phys.
Volume: 318 Pages: 169-200
10.1016/j.jcp.2016.05.006
Volume: 327 Pages: 851-872
10.1016/j.jcp.2016.09.064