Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
前年度に白血病モデルマウスを用いてAtg5もしくはAtg7のノックアウトによるオートファジー活性の低下が白血病幹細胞を特異的に減少させることを見出していたため、今年度はオートファジーが白血病幹細胞維持において果たす分子学的な役割について検証を行った。MLL白血病モデルマウスの白血病幹細胞における遺伝子発現解析を行ったところ、Becn1やMap1lc3b、Dram1、Pik3c3といったオートファジー関連遺伝子の発現が非白血病幹細胞分画に比較して白血病幹細胞で亢進しており、またAkt/mTOR経路の主要な抑制因子であるPtenの発現量が上昇していたことから、白血病幹細胞においてオートファジー機構が活性化している可能性が示唆された。実際に、パブリックデータを用いた解析で、マウスMLL白血病幹細胞でmTOR経路が抑制されていることが明らかとなり、タンパク質解析においても白血病幹細胞においてPtenの発現亢進とともに、リン酸化Aktおよびリン酸化mTORの低下が認められ、白血病幹細胞分画においてAkt/mTOR経路の抑制がオートファジーの活性化をもたらしていると考えられた。そこでmTOR阻害薬であるラパマイシンをMLL白血病マウスにin vivoで投与し、オートファジーの活性化を誘導したところ、白血病幹細胞分画の割合が増加し、高いオートファジー活性が白血病幹細胞の維持に重要であることが示唆された。以上の結果からPten/Akt/mTOR経路を介したオートファジー機構の制御が白血病幹細胞に対する治療標的になりうると考えられた。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Stem Cell Reports
Volume: 10 Issue: 3 Pages: 1115-1130
10.1016/j.stemcr.2018.01.015
STEM CELLS
Volume: 35 Issue: 7 Pages: 1835-1848
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American Journal of Hematology
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10.1002/ajh.24905
Blood
Volume: 128 Issue: 12 Pages: 1614-24
10.1182/blood-2015-12-684696
http://www.u-tokyo-hemat.com/