Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
マウスにおいて始原生殖細胞分化のマスターレギュレーターとされるPrdm14に着目している。ニワトリ培養始原生殖細胞にPrdm14のsiRNAをエレクトロポレーションにより導入したところ、CvhやDazlの発現には影響を与えず、NANOGの発現が若干低下することが認められた。昨年度検討した胚盤葉細胞の過剰発現系とは異なる結果であった。この原因については現在のところ不明であるが、細胞の種類や分化段階などの違いが影響する可能性を考えている。FGFから活性化されるMEK/MAPKシグナルを阻害したところ、Prdm14の発現が大きく低下することが示された。一方、Activin下流のSMADの阻害剤添加ではPrdm14の発現低下は12時間よりも遅くゆっくりと起こることが示された。これらのことから、培養始原生殖細胞ではMEK/ERK経路がPrdm14の発現に重要であることが示唆された。一方、CRISPR/Cas9によるゲノム編集を試みたところ、培養始原生殖細胞にeGFP遺伝子をノックインすることに成功した。この細胞をレシピエント胚に移植したところ、高効率で生殖腺に定着することが確認された。成熟したオス個体ではeGFPノックイン細胞由来精子が多く存在し、野生型メスとの交配によりeGFPを持つ子孫を得ることに成功した。今後、このニワトリの解析を進める予定である。DNA脱メチル化に関わるニワトリTET1を解析した。酵素活性は認められたものの、PGCでの発現は低く、ほ乳類と異なりPGCの初期分化過程においてDNAメチル化に大きな変化はないものと考えられた。一方、胚赤血球においてTET1が高発現していることが示され、赤血球分化に脱メチル化が関わっていることが示唆された。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)
Biochemical and Biophysical Research Communications
Volume: 490(3) Issue: 3 Pages: 753-759
10.1016/j.bbrc.2017.06.113