Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
近年、光により細胞内シグナル伝達系に摂動を与えるツールが開発され、細胞内シグナル伝達系を時間的に空間的に操作することができる強力な手法となりつつある。しかしながら、これまで報告されているもののほとんどは青色光を用いたものであり、GFPや多くのFRETイメージングと競合してしまうという欠点があった。そこで、本研究では「イメージングに用いることができる赤色光遺伝学システムの開発」を目的とした。本研究では、赤色光/近赤外光に応答するPhytochrome B (PhyB)-PIF系に着目した。平成28年度は、PhyBに必要な発色団であるPhycocyanobilin (PCB) を哺乳動物培養細胞内にて合成するシステムを開発することに成功している。本年度は、このPCB合成系を用いて、培養細胞内のシグナル伝達系の可視化と光操作を同時に行う系の開発に試みた。ERKシグナル伝達系をPhyB-PIF系によって活性化/不活性化するために、PIF-CRafを光によって形質膜直下へと移行する系を開発した。これに、さらにERK活性の変化をFRETバイオセンサーEKAREVによって可視化することで、シグナル伝達系の可視化と光操作の同時解析に成功した。さらに、アクチン細胞骨格の制御因子であるRac1の活性を光操作する系も開発した。これはRac1の活性化因子であるTiam1を形質膜直下に移行させることで実装した。これにより、細胞の形態変化を誘導することにも成功している。これらの研究と並行して、分裂酵母やES細胞においてもPCB合成系が適用できることも示し、我々が開発したPCB合成システムの有用性を示すことができた。これらの結果をPNAS誌に発表した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (6 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 6 results, Open Access: 4 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 2 results) Remarks (2 results)
Proc Natl. Acad. Sci. U.S.A.
Volume: 114 Issue: 45 Pages: 11962-11967
10.1073/pnas.1707190114
Developmental Cell
Volume: 43 Issue: 3 Pages: 305-317.e5
10.1016/j.devcel.2017.10.016
PLoS One
Volume: 11 Issue: 10 Pages: e0164254-e0164254
10.1371/journal.pone.0164254
120005853281
Scientific Reports
Volume: 6 Issue: 1 Pages: 28873-28873
10.1038/srep28873
120005819488
Cell Structure and Function
Volume: 41 Issue: 2 Pages: 81-92
10.1247/csf.16007
130005165901
Oncotarget
Volume: 7 Issue: 20 Pages: 29577-29591
10.18632/oncotarget.8807
120005820854
http://www.nibb.ac.jp/press/2017/10/24.html
http://www.nibb.ac.jp/press/2017/11/07.html