Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
今後増加すると考えられる宇宙旅行や長期にわたる宇宙滞在が生体に与える影響については、無重力が運動器系・循環器系・感覚器系などに与える変化や放射線被爆などを中心に、そのメカニズムが分子レベルで明らかになりつつある。これらに比べて、長期間にわたる閉鎖環境滞在によるストレスが生体に与える影響については、不明な点が多い。モデル生物を用いた研究は、分子メカニズムの詳細な解析に有用と考えられるが、マウスを用いたこれまでのストレス研究では、拘束モデルなど激烈で短期限定的なストレッサーが生み出す結果について報告したものが多く、現実に即した、長期にわたるマイルドかつ持続的なストレッサーが与える影響を、分子レベルで解析した研究は、ほとんどない。そこで本研究では、長期間にわたる閉鎖環境滞在によるストレスが、哺乳類の代謝と心理に与える影響について個体レベルで解析し、その分子メカニズムを明らかにしようとしている。本年度は、8週齢のC57BL/6Jマウスを3群に分け、代謝ケージの居住スペースをより狭くした閉鎖環境(ストレス群)、代謝ケージ(対照群)、通常のケージ(通常ケージ群)でそれぞれ4週間飼育・解析し、以下の成果を得た。ストレス群では、有意な体重増加の抑制、摂餌量低下、血漿コルチコステロン濃度の上昇傾向、血中中性脂肪とALTの低下、BUNの上昇を認めた。血中コルチコステロン濃度と体重の間には、負の相関を認めた。またストレス群では、自発行動量の低下、午前8時より午後4時までの自発行動量の相対的増加を認め、体温調節異常が認められる可能性が示唆された。また行動テストでは、ストレス群においてrota-rod testで歩行持続時間の短縮、novel cage testで特に試験開始直後の自発行動量低下、foot print testで歩幅の減少を認めた。現在、これら表現型の分子メカニズムを解析中である。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2018 2017 2016
All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 3 results, Open Access: 2 results) Presentation (14 results) (of which Invited: 2 results)
Islets
Volume: 10 Issue: 3 Pages: 106-112
10.1080/19382014.2018.1451282
Diabetes Fromtier
Volume: 28 Pages: 605-606
Oncology Letters
Volume: 13巻 Issue: 3 Pages: 1731-1740
10.3892/ol.2017.5628
Cell Structure and Function
Volume: 41 Issue: 1 Pages: 23-31
10.1247/csf.15015
130005139449