Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
骨格筋のエピゲノム変化に必要な運動条件の検討:運動による骨格筋のエピゲノム変化には運動量と運動継続期間のどちらが重要な刺激になるのか検討した。運動によって起こる主たるエピゲノム変化はヌクレオソーム形成の低下であり、1日あたりの運動量がエピゲノム変化を引き起こすための要因であることが分かった。抗重力筋特異的な遺伝子転写機構の検討:高重力筋であるヒラメ筋では遺伝子転写と活性型ヒストン修飾の分布に関係が認められない。急性の走運動によってPGC-1α遺伝子発現を誘導した場合、足底筋では転写開始点付近においてRNAポリメラーゼIIの顕著な集積が認められた。ヒラメ筋では遺伝子座全体でアセチル化ヒストン分布が増加したが、RNAポリメラーゼIIの分布増加は見られなかった。抗重力筋はRNAポリメラーゼIIの可動効率の良いエピゲノムを保有していることが分かった。運動がもたらす刺激要素としての加速度の影響:運動により発生する加速度の作用に注目し効果を検証した。成熟ラットに35Hzの全身振動を1日10分間、週5日、8週間与え、その後の不活動や急性走運動に対する応答を調べた。全身振動のみでは骨格筋の形態や代謝特性には変化は起こらず、後肢懸垂によって通常と同等の筋線維萎縮が誘発された。しかし、急性運動に対する遺伝子応答を調べた結果、運動によって一過性に発現増加することが知られている遺伝子群はヒラメ筋では通常と同等に発現増加したが、足底筋では増加量が有意に抑制された。このような遺伝子発現応答の減弱は、長期間の走運動を行ったラットの骨格筋が持つ遺伝子応答性低下と類似した。運動がもたらす刺激にはわずかながら加速度に由来するものが含まれており、加速度そのものがエピゲノム変化を引き起こす要因のひとつであることが推察された。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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American Journal of Physiology Cell Physiology
Volume: 312 Issue: 3 Pages: C233-C243
10.1152/ajpcell.00151.2016
Journal of Applied Physiology
Volume: 123 Issue: 4 Pages: 902-913
10.1152/japplphysiol.00289.2017
https://www.matsumoto-u.ac.jp/news2017/11/13752.php
https://www.matsumoto-u.ac.jp/news/2017/03/13706.php