原子レベル構造制御による垂直磁気異方性を持つ3d遷移金属酸化物の開発
Publicly Offered Research
Project Area | 3D Active-Site Science |
Project/Area Number |
17H05217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
菅 大介 京都大学, 化学研究所, 准教授 (40378881)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
Fiscal Year 2018: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2017: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | 金属酸化物 / 遍歴強磁性体 / 磁気異方性 / 酸素八面体歪み / ストレイン / 酸化物ヘテロ構造 / 磁性 / 原子レベル構造制御 / 酸素八面体回転 / 垂直磁気異方性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、遷移金属酸化物中の磁気異方性などの磁気特性を、ヘテロ界面構造を介して制御することを目的としている。この目的のためには、ヘテロ界面を原子レベルでデザインすることが重要になる。これまでのRu酸化物薄膜に対する放射光X線回折の結果からは、薄膜中の「遷移金属-酸素結合」はストレインに強く依存すること、さらには「遷移金属-酸素結合」は薄膜の有する磁気異方性と相関することを明らかにしてきた。特にデバイス応用上重要な垂直磁気異方性の安定化には、圧縮ストレインを利用して格子歪み(酸素八面体の変形や回転)を導入することが有用であることが明らかとなってきた。この知見は、他の3d遷移金属酸化物に対しても垂直磁気異方性を導入する際に有用な知見である。そこで、遍歴強磁性体であるCoペロブスカイト酸化物に着目し、圧縮ストレインを印加することで、垂直磁気異方性の付与を試みた。パルスレーザー堆積法によって圧縮ストレイン下でL薄膜試料をエピタキシャル成長させた。磁化測定および磁気輸送特性の評価から、垂直磁気薄膜に特有の振舞い(例えば磁場掃引方向に対してヒステリシスを伴う異常ホール効果)を確認した。また引張ストレインを印加した薄膜においては面内磁気異方性を有していた。つまり圧縮ストレインによって誘起される格子歪み(CoO6酸素八面体の歪み)が垂直磁気異方性の安定化に重要な役割を果たしていることわかる。また放射光X線CTR散乱測定を利用した構造解析から、CoO6酸素八面体(またはCo-O結合)が面直方向に伸張し、面内方向に圧縮されていることを明らかにし、この格子歪みが垂直磁気異方性と相関していることを同定した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)