Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
組織の粘弾性という力学的特性の高精度な測定による線維化程度の評価と、光超音波法を用いた脂肪率などの組織性状をもとに、慢性肝炎の早期診断を可能とする手法を開発するため、今年度は以下の各項目について検討した。(1)剪断波速度のスペクトル解析による肝組織の粘弾性推定法の検討肝線維化モデル化を用いたシミュレーション解析により、肝線維化の進行に伴う組織粘弾性の変化が、剪断波の伝搬速度のスペクトルの形状に及ぼす影響を解析し、低周波と高周波で特性が異なることを示した。即ち、伝搬速度スペクトルの低周波側では、粘性の影響が小さく、線維化の程度を推定するのに適するが、高周波側では速度スペクトル勾配は粘性と正の相関を示し、また線維化による構造の変化の影響は小さいことが示された。これにより、剪断波速度のスペクトルから粘弾性を推定する場合、周波数帯域の設定が重要なことが示された。(2)光超音波イメージングによる肝組織の脂肪率評価法の検討光超音波イメージングを用いた脂肪率等の診断の可能性を検討するため、血液と脂肪のグルナイゼン係数の温度依存性や、肝臓組織と脂肪での吸光係数の波長依存性の違い等を利用して、光超音波による脂肪率の推定法について検討した。肝臓に様々な濃度の脂肪を混合した脂肪肝ファントムを作成し、異なる2波長での信号強度の比を指標として用いることで、高い精度で脂肪率を推定可能なことを示した。さらに、NASHの疾患モデルマウスを用いた実験では、摘出した肝臓の光超音波像の計測・解析により正常部位と鑑別でき、脂肪肝の早期診断への適用の可能性が示唆された。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2019 2018 2017
All Journal Article (7 results) (of which Peer Reviewed: 7 results, Open Access: 1 results) Presentation (9 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 3 results)
Jpn. J. Appl. Phys.
Volume: 印刷中
210000156399
Proc. of SPIE BiOS 2019
Volume: 10878 Pages: 202-207
10.1117/12.2510786
Biomedical Engineering Letters
Volume: 8 Issue: 2 Pages: 157-165
10.1007/s13534-018-0070-7
Proc. SPIE
Volume: 10494 Pages: 1049446-1049446
10.1117/12.2288896
Proc. Ultrason. Sympo. (IUS), 2017 IEEE Int'l
Volume: - Pages: 1-4
10.1109/ultsym.2017.8092713
10.1109/ultsym.2017.8092921
Volume: 10494 Pages: 10494-145