Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
ペンタセンを代表とするアセンは一重項分裂(SF)発現可能な分子である。このペンタセンを二分子連結した二量体はSFを定量的に発現することができる。そこで、この二量体に着目し研究を行ってきた。本研究の基盤となる金属有機構造体(MOF)には通常、剛直な分子を配位子として利用する必要がある。そこで、剛直なペンタセン二量体の合成に取り組んだ。剛直という観点からペンタセン二量体と配位部位を直線状に連結した分子を設計し、ペンタキノンから7段階で合成に成功した。次にSFを評価するためフェムト秒過渡吸収測定を行った。その結果収率200%で三重項の生成が確認されたことから、合成したペンタセン二量体でSFが発現することを確認した。このペンタセン二量体と硝酸亜鉛を用いて、MOFを合成した。合成には、MOFの合成法の一つである蒸気拡散法を用いて行ったところペンタセンの特徴的な青色の微結晶体が得られた。得られた微結晶の内部構造を決定するため粉末X線およびIRスペクトルの測定を行った。その結果、paddlewheel型錯体を架橋部位し、架橋配位としてペンタセン二量体が利用されていることが確認された。合成したMOFのフェムト秒過渡吸収測定を行いSF発現の確認し、三重項が200%で生成していることを確認し、SF発現可能なMOFを初めて合成することに成功した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (10 results) (of which Int'l Joint Research: 6 results, Peer Reviewed: 10 results, Open Access: 1 results, Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (22 results)
Chemistry - A European Journal
Volume: 24 Issue: 63 Pages: 16889-16894
10.1002/chem.201804171
Volume: 24 Issue: 64 Pages: 17062-17071
10.1002/chem.201803257
The Journal of Physical Chemistry Letters
Volume: 9 Issue: 12 Pages: 3354-3360
10.1021/acs.jpclett.8b01184
Phys. Chem. Chem. Phys.
Volume: 20 Issue: 13 Pages: 8695-8706
10.1039/c8cp00174j
The Journal of Physical Chemistry C
Volume: 121 Issue: 16 Pages: 9043-9052
10.1021/acs.jpcc.7b01164
Chem. Eur. J
Volume: 印刷中 Issue: 29 Pages: 6948-6952
10.1002/chem.201700729
Organic Chemistry Frontier
Volume: 4 Issue: 5 Pages: 650-657
10.1039/c7qo00125h
Materials Chemistry Frontiers
Volume: 1 Issue: 11 Pages: 2299-2308
10.1039/c7qm00301c
Organic Letters
Volume: 20 Issue: 1 Pages: 304-307
10.1021/acs.orglett.7b03764
Volume: 122 Issue: 25 Pages: 13333-13346
10.1021/acs.jpcc.7b09817