Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
平成30年度は、長期ドリフト特性がどのようなパラメータで規定されているかを明らかにするために印加圧力および温度に依存したドリフト特性の変化について室内実験で検証を行った。さらに、海底水圧計の長期ドリフトがゼロ点(圧力の印加がない状態での出力) でのドリフト実測値より把握する手法(A-0-A方式, Kajikawa et al., 2014)の性能評価のための室内実験を実施した。海底水圧計の長期ドリフト特性の温度変化依存性を把握するために、産業技術総合研究所計量標準総合センターの恒温槽内 (海底を想定し、2度に温度を設定) に水圧計を設置し、その状態で重錘形圧力天びんによって印加することで、海底環境下でのドリフト特性の把握を目指した。恒温槽に海底水圧系を設置してからの日数が短いために、温度に依存したドリフト特性変化の定量化には至っていないものの、室温状態と比較して明瞭にドリフトの振幅に差異が確認され、実際の温度環境で実験を行うことの重要性が明らかになった。A-0-A方式による長期ドリフト把握能力の精度評価を目的とし、実験室環境でそれらの評価を行った。実験では70MPaと40MPaの2系統でそれぞれ2本ずつ印加し、高圧での印加後に短時間 (20分) センサーを大気圧に解放した。こうして得られたゼロ点での校正値と高圧印加時の時系列を比較し,A-0-A方式によるドリフト軽減の効果を検証した。その結果、両センサーとも印加時とゼロ点時のドリフト特性は大局的には一致することが明らかになった。一方、印加時とゼロ点時のドリフト特性の残差時系列には線形で説明できるトレンドが確認された。この結果は、A-0-A方式で完全にはドリフト成分が除去できない一方で,残差時系列は概ね単純な一次式で近似することが可能であり、それらの特性を事前に把握することで、ドリフトを正確に除去できる可能性がある。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2018 2017
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (6 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Invited: 1 results)
Science Advances
Volume: 3 Issue: 7 Pages: 1-7
10.1126/sciadv.1700113