Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、糸状菌ジテルペンピロン生合成系の全容解明と人工生合成経路による擬天然物の創生により、抗がん活性化合物ならびに有用薬理活性天然物を創生することを目的とした。まず、糸状菌ジテルペンピロン生合成系の全容解明と人工生合成経路による擬天然物の創生に着手した。ゲノムマイニングにより、5属の菌 (Fusarium属、Macrophomina属、Colletotrichum属、 Metarhizium属、Arthrinium属) のゲノム上にジテルペノイドピロン類生合成遺伝子クラスターを見出し、全ての生合成経路を麹菌内で再構築した。作製した形質転換株が作製する全てのジテルペノイドピロン類を単離構造決定することで、全ての経路に関わる遺伝子の機能を解明し、生合成経路の全容を解明した。ジテルペノイドピロン生合成経路に見られる修飾酵素の機能を明らかにすることで、3回の酸化と1回の還元反応を触媒するユニークな酵素の発見にも繋がった。次に生合成経路の全容解明で得られた知見をもとに、ジテルペノイドピロンの生合成経路をリデザインした。それにより、天然の経路では生産されない多様な新規ジテ ルペノイドピロン類を創出可能な人工生合成経路の構築に成功した。また、それらの経路で作られるジテルペノイドピロン類に関しては、全て単離構造決定し、新規12種を含む22種のジテルペノイドピロンの創生に成功した。また、本研究で得られたジテルペノイドピロン類の中から、がん幹細胞の増殖を1 μM以下で抑制する化合物を発見した。さらに、アルツハイマーとの関連が示唆されているアミロイドβの凝集を抑制するものや数nMでHIVの増殖を抑制するものも発見しており、本研究手法が活性物質の創生にゆうようであることを示した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2019 2018 2017
All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (9 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results)
Org. Biomol. Chem.
Volume: 17 Issue: 4 Pages: 780-784
10.1039/c8ob02837k