極性錯体分子の異方的集積を利用した一次元金属窒化物の創成
Publicly Offered Research
Project Area | Synthesis of Mixed Anion Compounds toward Novel Functionalities |
Project/Area Number |
17H05485
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大谷 亮 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 助教 (30733729)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2018: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2017: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
|
Keywords | 極性物質 / 配位高分子 / 金属窒化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
反転対称性が破れた化合物は、強誘電や圧電性を示すことからセンサーやアクチュエーターなどの応用につながる機能性材料である。当課題では、ナイトライドアニオン(N3-)、シアノアニオン(CN-)から成る極性錯体分子[MnN(CN)4]2-を複合アニオン化合物の最小単位とみなし、分子集積することで三種類の複合アニオン型一次元マンガン窒化物C2[MnN(CN)4] (C = K (1), Na (2), Li (3))を合成し、極性構造と物性について検討した。 単結晶構造解析からK2[MnN(CN)4].H2O (1.H2O)およびLi2[MnN(CN)4].3H2O (3.3H2O)は一次元極性構造を有していた一方で、Na2[MnN(CN)4].3H2O (2.3H2O)は極性を打消しあった構造であった。また、一次元鎖間には水分子が取り込まれていた。特に 1 の状態密度計算により一次元鎖方向にバンド構造ができていることが分かった。バンドギャップは 3.8 eV であった。試料の色に着目すると、1.H2Oは赤色、2.3H2Oおよび3.3H2Oは青紫色であった。この色の違いは、構造の違いを反映した異なるd-d遷移に由来するものであると考えている。すなわち、一次元鎖方向においては…-N-Mn-N-Mn-N-…の固体としての性質をもつ一方で、一次元鎖間は錯体分子としての性質を示すことが明らかとなった。 1.H2Oの単結晶試料を用いたインピーダンス測定から、水分子によるプロトン伝導性を示すことが分かった。プロトン電導度は、室温で1.47*10-5 S/cmであった。また、真空引きにより水分子を脱離させることで得られる1は室温で比誘電率 6955~6980 (1000 Hz)を示した。これは、極性分子構造中の複合アニオンが連動して電場に応答して動くことに起因していると考えている。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(19 results)