脳発生をコントロールする細胞環境としてのリゾフォスファチジン酸シグナルの役割解析
Publicly Offered Research
Project Area | Interplay of developmental clock and extracellular environment in brain formation |
Project/Area Number |
17H05759
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
眞田 佳門 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (50431896)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥9,360,000 (Direct Cost: ¥7,200,000、Indirect Cost: ¥2,160,000)
Fiscal Year 2018: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2017: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 大脳新皮質 / 神経細胞移動 / リゾフォスファチジン酸 / 神経発生 / 神経前駆細胞 / 神経科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
発生期の大脳新皮質において、新生した神経細胞は脳表層側の最終目的地へと移動する。この細胞移動は、正常な脳構築において不可欠のイベントである。この神経細胞移動の過程において、誕生直後の神経細胞は、複数の短い突起をもった多極性の形態を示す。その後、脳室側に軸索を伸長すると共に、脳表層側に先導突起を進展させて双極性の形態に変化する。また、この双極性への形態変化にともなって、神経細胞は脳表層側へと移動を開始する。つまり、この一連の形態変化は、その後の神経細胞移動に極めて重要であるが、そのシグナリングの分子実体の理解はあまり進んでいない。 本研究では、細胞外シグナルの候補分子としてリゾフォスファチジン酸(LPA)に着目した。私共は発生期のマウス大脳新皮質において、移動中の神経細胞にLPA4が発現していることを見出した。そこで、LPA4の役割を調べた結果、LPA4をノックダウンした神経細胞は、移動が停滞すること、さらに多極性形態の状態で維持されることが判明した。このことから、LPA4は多極性から双極性への形態変化に重要であることが判った。さらに、神経細胞の形態形成に及ぼすLPA4の役割を詳細に解析したところ、LPA4をノックダウンした神経細胞は、軸索は伸長するが、先導突起が形成されず、その結果として多極性の形態が維持されることが判明した。またLPA4をノックダウンした場合、先導突起の形成不全と同期して、細胞アピカル側でのアクチン細胞骨格の再構成が正しく実行されないことが明らかになった。また、これらLPA-LPA4を介したシグナリングは、アクチン制御タンパク質の一つであるFilaminAを介することを見出した。つまり、LPA-LPA4シグナリングはFilaminAの安定化を促し、その結果としてアクチンの再構成が起こることが判明した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)