Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、胚乳における貯蔵物質蓄積を制御する「鍵と鍵穴」現象を明らかにし、胚乳における生殖隔離機構を理解することを目的とする。具体的には、種子成熟と関連するエピゲノムダイナミクスの解明を目指す。本年度は、胚乳における貯蔵物質蓄積を制御するエピゲノムダイナミクスと生殖隔離機構を理解するために、胚乳、シュート、根を材料に、H3K4me1、H3K4me3、H3K27ac、H3K36me3、H3K9me2、H3K27me3のChIP-seqを実施した。ヘテロクロマチンと関連があるH3K9me2は、胚乳以外の組織において胚乳特異的発現遺伝子に蓄積していたことから、胚乳特異的遺伝子発現には胚乳特異的な脱メチル化が必要であることが示唆された。一方で、動物においてエンハンサーと密接な関連があるH3K4me1、H3K4me3およびH3K27acは遺伝子コード領域に蓄積しており、ヒストン修飾パターンからのエンハンサー領域推定は困難であった。ATAC-seqはChromatin accessibilityを高精度・簡便に検出する手法であるが、多量のデンプンを含む胚乳に適用することは困難であった。そこで、胚乳から極めて簡便にデンプンを除去して核を精製する手法を確立し、ATAC-seqによるクロマチンランドスケープ解析を実施した。その結果、ATAC-seqピークは転写開始点の直前に検出されるが、胚乳特異的発現遺伝子ではそのピークが胚乳特異的にさらに上流にシフトすることを明らかにした。この結果は、遺伝子上流に検出されるATAC-seqシグナルがエンハンサー領域であることを示唆しており、種子成熟と関連する遺伝子発現制御に関わるエンハンサー候補領域がカタログ化できた。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 2 results, Open Access: 1 results) Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 2 results)
The Plant Journal
Volume: 98 Issue: 1 Pages: 97-111
10.1111/tpj.14202
Genome Biology
Volume: 18 Issue: 1 Pages: 171-171
10.1186/s13059-017-1251-x
120006624616