Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
これまでの研究では、pro-selfな行動は右前頭前野が関連していると考えられているが、右前頭前野が向社会的行動にどのような機能的役割をしているかは明らかにされていない。そのため、脳の構造的にどのような違いがあるを、神経突起方向散乱・密度イメージング(NODDI)とMR spectroscopyによる興奮性神経と抑制性神経の濃度を測定することで明らかにし、向社会的行動を生み出す脳メカニズムを検討した。社会的価値志向性(SVO: social value orientation)により分類されたpro-socialとpro-selfをNODDIにより右前頭前野の神経突起密度(ICVF)を比較したところ、pro-socialな行動選択が強い程有意に密度が高いことが明らかになった。さらに、MRSで右前頭前野の興奮性神経伝達物質であるGuXと抑制性神経伝達物質であるGABAの濃度を測定したところ、pro-selfはpro-socialと比較し、GuXの濃度は差がないものの、GABAは有意に濃度が高かった。GABA濃度は、GABAの代謝を計測したものではなく、神経細胞内外のGABAの濃度全体を測定していると考えられているため、GABA細胞の密度を反映していると解釈可能である。そのため、pro-selfはGABA細胞がより多く存在していると思われる。これらの結果から、pro-selfは右前頭前野の神経突起密度が高く、GABA細胞も多く存在していることから、自己利益最大化を考えるためにより論理的思考を要するために右前頭前野が働き、さらに感情的な反応を抑制する役割をもつのではないかと思われた。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Frontiers in Psychology
Volume: 10 Pages: 608-608
10.3389/fpsyg.2019.00608
Scientific Reports
Volume: 8 Issue: 1 Pages: 16864-16864
10.1038/s41598-018-35179-9
Volume: 9 Pages: 936-936
10.3389/fpsyg.2018.00936
Volume: 7 Issue: 1 Pages: 5878-5878
10.1038/s41598-017-05469-9