Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
社会的動物は同種間だけでなく、異種間においても親和的な関係性を構築する。このような異種への親和性を司る個性の形成・制御メカニズムを明らかにすることを本研究課題の目的とした。これまでの研究および関連する別の研究種目(若手B, 15K18978)により、長期間撫で刺激を与えることで、①ラットの不安行動が減少し、撫で刺激を快刺激として嗜好するようになること、②撫でることにより快刺激の指標となる50 kHz帯域の超音波をラットが発声すること、③撫で刺激により視床下部室傍核尾側領域のオキシトシン産生細胞が活性化すること、④自分が撫でられない状況下で他個体が撫でられている時に不快情動の指標となる22 kHz帯域の超音波を発声すること、⑤これらの反応には雌雄差があり、メスラットでより顕著であること、⑥視床下部室傍核尾側領域のオキシトシン産生細胞が帯状回皮質や運動野を含む皮質領域、視床下部に多くの軸索を伸ばしていること、⑦撫で刺激によりこれら領域が活性化すること、が主に明らかになった。また、⑧行動学的な反応の個体差が大きく、これら反応とオキシトシン産生細胞の活性に正の相関関係があることが明らかになった。本年度は上記④の22 kHz帯域の超音波発声の際にも視床下部室傍核尾側領域のオキシトシン産生細胞が活性化するか調査した。その結果、22 kHz帯域の超音波を発声する条件下でオキシトシン産生細胞が活性化することが分かった。また、撫でられた時に発する50 kHz帯域の超音波と同様、22 kHz帯域の超音波発声回数や周波数などの音声特性にも大きな個体差が認められた。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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